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<内陸地震9年>思う 継ぐ あの人へ静かな祈り

土石流の発生現場近くに設けられた慰霊碑の前で、手を合わせる参列者=14日午前9時20分ごろ、宮城県栗原市栗駒耕英

 死者17人、行方不明者6人を出した岩手・宮城内陸地震から9年を迎えた14日、最大被災地の栗原市内では発生時刻の午前8時43分、追悼のサイレンに合わせて市民や遺族らが祈りをささげた。

 土石流が直撃して宿泊客や従業員ら7人が亡くなった同市栗駒耕英の「駒の湯温泉」近くの慰霊碑前には、遺族や住民ら30人が集まり手を合わせた。
 温泉従業員だった実兄の佐藤幸雄さん=当時(62)=を亡くした熊谷正勝さん(65)は「9年の年月が流れるのは早い。自分は末っ子で兄は6歳上。優しい兄だった」としのんだ。母と兄を亡くした同温泉経営菅原昭夫さん(61)は「あの日のことを思い出さない日はない」と言葉を詰まらせた。
 同市の花山農山村交流センター前の慰霊碑では、発生時刻と同時に遺族や市民ら約20人が黙とうした。渓流釣りに出て行方不明となった会社員池端桂一さん=当時(44)、宮城県七ケ浜町=の長女みなみさん(26)は家族と一緒に花を手向けた。
 みなみさんは「今も父が『ただいま』と帰ってくることを想像してしまう。いろんな方々が一緒に手を合わせてくれることがありがたい。今日、ここに来られてよかった」と静かに語った。


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2017年06月15日木曜日


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