宮城のニュース

<共謀罪法成立>強行「許せない」怒りと抗議

「共謀罪」法への懸念を訴える仙台弁護士会の弁護士ら=15日午後1時40分ごろ、仙台市青葉区一番町

 多くの疑問が消えることなく、「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法が15日、成立した。一般人が捜査対象になる恐れや、表現の自由とプライバシーが脅かされ、「監視社会」を招く懸念は残ったまま。数の力で押し切った「安倍1強」政権に、東北でも反対する市民や法曹関係者が怒りと抗議の声を上げた。
 「憲法を守る青森県民の会」など4団体共催の抗議集会が青森県庁前で開かれ、約50人が改正法の廃止を求めた。「絶対反対」のプラカードが掲げられ、青森市の無職石川景子さん(68)は「法成立で監視社会になるのでは。集会に出るのも怖くなる」と話した。
 盛岡市中心部で改正法廃止を訴えるデモ行進があった。130の市民団体でつくる「戦争させない・9条壊すな!岩手の会」の主催。約300人がシュプレヒコールを上げた。
 岩手県庁前での集会で、いわて労連の金野耕治議長(56)は「政府の暴挙に怒りの声を上げ、民主主義を取り戻すスタートの日にしたい」と訴えた。
 仙台弁護士会は仙台市中心部で緊急の街頭活動を行った。刑事弁護委員長の阿部潔弁護士は「民主主義の根幹を破壊する暴挙だ。犯罪の準備行為の定義は曖昧なままで説明は尽くされていない」と強調。元会長の斎藤拓生弁護士は「通信傍受など多くの捜査手続きが拡大しかねない」と危ぶんだ。
 秋田県平和センターなどはJR秋田駅周辺で法の問題点を解説したビラを配り、撤回を呼び掛けた。
 センターの山県稔共同代表は「議論が不十分で中身も不透明なままでは民意は得られない」と主張。約50人が市中心部をデモ行進し「監視社会をつくるな」「思想の自由を守ろう」と声を張り上げた。
 連合山形は山形市の繁華街に街宣車を出し、組合員らがプラカードを手に改正法廃止をアピールした。
 岡田新一会長は戦前の治安維持法を挙げ「個人を対象にしない前提だったが、思想弾圧に使われた。二度と悲惨な歴史を繰り返してはいけない」と憤った。
 福島市のJR福島駅前で大学教授らでつくるグループが強行採決を非難する集会があり、約25人が参加した。代表の坂本恵福島大教授は「原発再稼働への反対や安倍政権への復興施策批判が共謀罪に適用され、罰せられる可能性も出てくる。審議をすっ飛ばして異例の強行採決をした政権の偏った手法は許せない」などと叫んだ。


関連ページ: 宮城 社会

2017年06月16日金曜日


先頭に戻る