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入の沢遺跡が国史跡に 銅鏡発掘、有力者居住か

古墳時代前期の銅鏡の発掘地としては国内最北の入の沢遺跡

 入の沢遺跡(栗原市)では2014年の調査で、大和政権が権威の象徴とした銅鏡などが集落跡と共に見つかった。古墳に埋められるはずの副葬品が集落跡から見つかるのは異例。古墳時代前期では国内最北の発掘で、文化審議会からは「政権の東北政策を考える上で重要」と判断された。
 標高49メートルの丘陵地に位置し、大溝や塀が取り囲む。その防御性の高さから、政権に近い有力者が住んでいたとみられる。同時代の遺跡では例がないほど保存状態が良い点も評価された。
 調査では、竪穴住居12棟のうち5棟が突然の火事で焼失したことが判明。「反政権派が急襲し、村を滅ぼした」との見方もある。
 北側隣接地には03年に国史跡になった伊治(これはり)城跡がある。地域で歴史資源を生かしたまちづくりに取り組む斎藤義憲さん(74)は「指定は大変喜ばしい。官民で2史跡の活用を検討していきたい」と期待した。

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 国の文化審議会は16日、国内最大級の縄文時代の集落跡で、1971年に史跡に指定していた「加曽利(かそり)貝塚」(千葉市)を特別史跡とするよう松野博一文部科学相に答申した。歴史的価値が特に高く、日本文化の象徴としても重要だと評価した。特別史跡の新規指定は17年ぶりとなる。
 阿蘇山一帯に広がる草原や農村など7カ所の景観を「阿蘇の文化的景観」(熊本県阿蘇市など)として重要文化的景観に選定することも答申した。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産を目指す前提として、地元自治体が選定を申請していた。
 このほか保存状態が良好な古墳時代の大規模集落跡「入の沢遺跡」(栗原市)など11件を史跡に、草津温泉の源泉地「湯畑」(群馬県草津町)など6件を名勝に、鳴き砂で知られる「琴ケ浜」(島根県大田市)を天然記念物に指定するよう答申。
 沖縄で大正時代から戦時中まで運行されていた軽便鉄道の駅舎跡「沖縄県鉄道与那原(よなばる)駅跡」(沖縄県与那原町)など5件を登録記念物にすることも求めた。
 いずれも近く答申通り告示され、史跡・名勝・天然記念物は計3228件(うち特別史跡62件)、重要文化的景観は58件、登録記念物は104件になる。
 このほか「仙台郡山官衙(かんが)遺跡群」(仙台市太白区)や「田小屋野貝塚」(つがる市)などの史跡に追加指定の答申があった。


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2017年06月17日土曜日


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