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<CSR>従業員 自治体派遣64人

 東日本大震災の復興支援として、企業や団体から岩手、宮城、福島3県と各被災自治体に派遣されている従業員は3月1日現在、48社、64人に上ることが河北新報社の調べで分かった。地方創生の施策推進や起業支援など政策・産業部門を中心に活動。CSR(企業の社会的責任)を介し、行政側は民間の専門知識の導入、企業側は人材育成をそれぞれ狙う。

 県ごとの受け入れ数は県と市町村を合わせ、岩手18人、宮城25人、福島21人。主な派遣先は地図の通り。東京電力福島第1原発事故への対応が続く福島県が18人でトップ。市町村別は最大被災地の石巻市が最多の8人だった。
 配属先別はグラフの通り。最も多い企画・政策部門では、主に地方創生の地方版総合戦略に位置付けた施策の推進やICT(情報通信技術)化促進を担当。気仙沼市に派遣された6人は水産資源の利用策を検討し、商品化につなげた。
 産業部門は起業支援や雇用確保、観光振興が中心。大船渡市では4人が起業支援室に配属され、人材育成講座の運営を担った。
 環境部門は福島県のみ。原子力関連の研究機関などから、県環境創造センターに3人が派遣され、原発事故に伴う放射性廃棄物処分の研究などに協力した。
 派遣元は都市再生機構が最多の4人。名取市の土地区画整理事業や福島県の災害公営住宅整備に関わった。東京海上日動火災保険3人、東邦銀行3人、リクルートホールディングス2人が続く。
 企業からの社員派遣は、国が被災自治体の人手不足対策の一環として2013年度に始めた。全国の自治体からの職員派遣、任期付き職員の採用に続く支援策。企業が独自に社員を派遣するケースもある。
 河北新報社の調べでは派遣された社員らの累計は今回の64人を含め、3県24市町村で178人に上る。
 福島県の人事担当者は「医療関連産業の集積や避難地域の文化財保存、風評被害の払拭(ふっしょく)など幅広い分野で協力してもらっている。震災から7年目だが業務はいまだ膨大。今後も企業の支援は必要だ」と訴える。


2017年06月18日日曜日


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