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<CSR勉強会>京都 大学と企業協働が定着

京都CSR研究会の146回目の勉強会。活動は14年に及ぶ=京都市内

 企業が社会課題に向き合うCSR(企業の社会的責任)活動は、地域や市民とのパートナーシップが欠かせない。CSRへの理解を深めてもらい、連携し、より良い社会の実現を目指す。全国各地で多彩な勉強会が開かれている。(「被災地と企業」取材班)

◎京都CSR研究会

 月末金曜のアフターファイブに開く月例会は146回を数える。「京都CSR研究会」は2003年に発足した勉強会だ。京都府内の会社員や研究者、NPO関係者、学生らが、講演者の話題を基に企業の社会的責任を自由に語り合う。
 5月のテーマは「東日本大震災とCSR」。JR京都駅近くの会場に約25人が集まり「福島県の子会社支援で、事業継続計画(BCP)の大切さを実感した」「ボランティアで被災地に入った。本業に接続した支援の役割が企業にはある」などと意見を出し合った。
 設立のきっかけは日本の「CSR元年」と言われる03年、世界銀行研究所CSR使節団の京都訪問だった。日本輸出入銀行(現国際協力銀行)の勤務経験がある島本晴一郎京都文教大総合社会学部教授(67)が発起人となり、島津製作所、オムロン、宝酒造など地元企業に呼び掛けた。
 島津製作所地球環境管理室の岡野雅通さん(39)は「さまざまな講演者が来るので勉強になる。個人としてCSRを意識しないと、会社全体の取り組みにつながらない」と話す。
 活発な活動が14年間続くのはなぜか。島本教授は「京都は学生の街で知的好奇心が旺盛。大学と企業の協働が根付き、地場の企業同士の距離感も近い」と独特の風土を理由に挙げる。
 個人の資格で気軽に集まれる形態を続けていることも大きい。会員名簿はなく、500円の参加費で誰でも意見を述べられる。
 島本教授は「CSRには語り尽くせない要素があり研究は途上。地に足の着いたCSRを考える『語り場』でありたい」と話す。


2017年06月20日火曜日


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