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<七十七銀>アジア展開目指す企業支援に力

商談会の打ち合わせをする(左から)鮮冷の岡専務、石森洋悦社長と七十七銀行の担当者=宮城県女川町

 七十七銀行が、アジアでの事業展開を目指す企業の支援に力を入れている。昨年5月、上海に続く2カ所目の駐在員事務所をシンガポールに開設し、ネットワークを拡大。東日本大震災後、新たな販路を求める被災地の企業のニーズに応えて水産品の輸出を促したり、現地での資金調達の際に信用を補完したりするなど支援の幅も広げている。
 宮城県女川町の水産加工業「鮮冷」の本社工場に6月上旬、七十七銀行アジアビジネス支援室の担当者が訪れた。シンガポールで開催される輸入食品の試食展示会に参加するため、事前の打ち合わせをした。
 鮮冷は被災した女川町内の2業者が2013年3月に設立。鮮度を保つ急速凍結技術を活用したホタテやワカメが主力商品だ。岡明彦専務(40)は「生食などで品質の高さをPRしようと考えている」と担当者に力説した。
 2業者とも震災前は関東圏など国内出荷が大半だったが、新会社設立後は輸出も手掛ける。岡専務は「アジアでは和食が人気。日本と同じ品質で現地に届ければ、競争力が高まる」と語る。
 駐在員が収集した現地の情勢や企業情報は取引先企業に提供される。現地では駐在員らが顧客の企業訪問にも同行する。岡専務は「銀行員と一緒だと相手からの信頼度が高まる。具体的な商談に持ち込める」と協力を歓迎する。
 同行は16年度、シンガポールやベトナム、タイ、台湾、中国で、他の経済団体と共催するなどし商談会や見本市を8回開催。被災した水産加工業者や製造業者が数多く参加した。
 現地金融機関との連携にも積極的だ。16年12月には田村市、17年4月には山形市の各製造業者のベトナム現地法人が、現地の大手銀行ベトコムバンクから資金を調達する際、信用力補完のための保証書を同行が発行した。
 現地の金融機関と取引の実績がなければ、融資は難しいことが多い。現地の駐在員らが直接仲介し、2社とも資金調達に成功した。
 アジアビジネス支援室の入江恵一郎室長は「現地で築いた幅広い情報網を最大限生かし、被災地や東北の企業の販路拡大や新規取引につなげたい」と話す。


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2017年06月21日水曜日


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