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「最低価格」で落札頻発 官製談合の疑いも

大崎市の測量、測量設計の入札状況

 宮城県大崎市発注の測量、測量設計業務の指名競争入札で、応札の下限額に当たる「最低制限価格」での落札が頻発していることが河北新報社の調べで分かった。市が設定する最低制限価格は事前公表されていないが、本年度の入札17件のうち11件で落札額と最低制限価格が一致した。全体の6割を超える確率の高さに、専門家は「異常な割合。価格漏えいによる官製談合の疑いもある」と指摘する。

 市公表の入札結果を整理した落札状況は表の通り。市は不当な価格ダンピングを排除するための最低制限価格を、予定価格積算の基となる設計価格の70%に設定している。この金額を下回ると失格になる。5月以降、千円単位まで一致して落札されるケースが続出し、5月24日の入札は5件中4件、今月7日の入札は10件中7件が最低制限価格と同額だった。
 入札には、測量で最大13社、測量設計で最大7社が参加した。複数の業者が最低制限価格を提示した場合はくじ引きになる。実際、くじ引きになった例も複数回あった。
 業者別の落札状況を見ると、1件も落札できない業者がいる一方、17件のうち8件を落札し、うち4件が最低制限価格だったA社を筆頭に、4件の落札全てが最低制限価格のB社など複数回落札する業者もいて、受注機会の差が目立つ。
 入札の際は予定価格や設計価格、最低制限価格が記載された調書が作成され、事前に封をすることになっている。記載価格を知るのは市幹部と担当職員らに限られるという。
 取材にA社は「価格漏えいを受けたことなどはなく、積算精度を上げており、額の一致は偶然。談合もしていない」と主張する。
 公共工事に詳しい五十嵐敬喜法政大名誉教授(公共事業論)は「落札額と最低制限価格がここまで一致するのは異常。役所側から価格漏えいを受けるなどした官製談合の疑いがあり、徹底した実態解明が必要な事案だ」と強調する。
 市財政課の担当者は「指摘されるような状況があるのかどうか、各社の入札額の開きなど入札の執行状況について確認したい」と話した。


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2017年06月23日金曜日


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