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修復費SOS!岩手の古刹、スギ板寄進呼び掛け

資金難の中、大規模修復工事が進む天台寺本堂

 国の重要文化財に指定されている岩手県二戸市浄法寺町の「天台寺」が、大規模修復工事の費用を工面するのに苦慮している。国と市の補助金を活用しても、本堂と仁王門で屋根のふき替えや防火処理に要する約2500万円が不足する見込みだ。苦肉の策で寺は、屋根をふくのに必要なスギ板の現物寄進を全国に呼び掛けている。

 2013年に始まった工事は、1690年以来約320年ぶりの大規模修復に位置付けられる。
 本来は昨年12月に完成しているはずだったが、解体工事で創建当時に屋根をふいていたとみられる木片を発見。予定していた銅・鉄ぶきを板ぶきに変更することになり、工期は2019年まで延びた。
 修復費も当初の約4億円から約8億円に膨張した。国が約6億円、市が約1億3300万円をそれぞれ補助する。寺は参拝客に寄付を要請してきたが、防火処理にも数千万円が必要となって計約2500万円の不足が生じた。
 寄進を募っているスギ板は約2万7000枚。厚さ約1センチ、長さ約30センチで、費用は1枚2000円。
 寄進すると板に名前と住所、「家内安全」「商売繁盛」などの祈願文を書き込める。寺を訪れて自筆するか、寺に現金を振り込んで代筆してもらう。
 檀家(だんか)責任役員の千葉康行さん(72)は「28戸の檀家だけでは資金確保は難しい。文化財保護の観点からも全国の皆さまに協力をお願いしたい」と話す。連絡先は天台寺0195(38)2500。

[天台寺]奈良時代に行基が開いたとされる古刹(こさつ)。名誉住職の作家瀬戸内寂聴さんによる「青空法話」には毎年、全国から参拝客が訪れる。1650年代建立の本堂と仁王門は1990年、国の重要文化財に指定された。


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2017年06月23日金曜日


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