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<最低価格落札>16年度ゼロ件から一変

 宮城県大崎市発注の測量、測量設計業務の指名競争入札で、応札下限の「最低制限価格」での落札が頻発している問題で、2016年度は予定価格に近い額での落札が多く、最低制限価格での落札が1件もなかったことが河北新報社の調べで分かった。談合が疑われる高い落札率が、年度をまたいで一変した。専門家からは「最低制限価格での相次ぐ落札は、特定業者を排除する狙いがあるのではないか」との見方も出ている。

 市公表の16年度の測量、測量設計業務の入札結果の集計は表の通り。26件のうち最低制限価格での落札は全くなかった。平均落札率は96.0%で、99%を超える入札も複数回あった。入札で予定価格を下回らず、見積もり合わせで落札に至ったケースもあった。
 一方、17年度は17件のうち11件が最低制限価格での落札で、平均落札率は72.6%(21日現在)と大きく様相が異なっている。
 一般に業者間の談合が成立した場合、受注価格の引き上げを狙い、予定価格に近い額で落札されることが多い。最低制限価格での落札は受注価格の引き下げになるが、応札業者がほぼ確実に落札できる。
 公共工事に詳しい五十嵐敬喜法政大名誉教授(公共事業論)は「利益が減る最低制限価格での落札が相次ぐのは一見奇妙だが、発注の先細りを背景に談合の枠組みが崩れた場合などは考えられる。談合に加わらない業者の受注機会を奪う『いじめ』の構図が存在する可能性もある」と推測する。
 17年度の入札結果には、一部に価格漏えいと談合をうかがわせる痕跡も残る。最低制限価格を下回る札を入れて大半の参加業者が失格する中、落札回数が最も多い業者が失格となったケースはなかった。
 落札実績のある一部の業者間で応札の価格が1000〜3000円の同額刻みで並んでいたり、ある業者が落札するときにのみ失格になったりするといった、特定の法則のようなものも見受けられた。
 17年度の17件のうち最多の8件を落札し、うち4件が最低制限価格だった業者は「価格の漏えいなどは受けておらず、談合もしていない」と不正行為を否定している。


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2017年06月24日土曜日


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