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<新渡戸記念館訴訟>地裁に審理差し戻し

 十和田市新渡戸記念館の廃館を巡り、収蔵史料を提供していた十和田新渡戸家が、市が定めた記念館廃止条例の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁は23日、審理を青森地裁に差し戻した。市側が上告しない場合、訴えを却下した地裁判断が見直される見通し。
 小川浩裁判長は「市は記念館の設置時に新渡戸家と交わした覚書で、史料の文化財としての価値を認め、適切な管理、保全を約束していた」と指摘。「合理的な理由がない限り、条例による一方的な記念館の廃止は許されず、訴えは適法だ」と結論付けた。
 昨年1月の地裁判決は「記念館の設置条例は、設置の目的を一般公益と定めている。特定の個人が具体的な権利や法的利益を有する根拠はない」などとし、訴えは不適法と判断した。
 新渡戸家側の代理人弁護士は「市民感覚に沿った妥当な判決。記念館の耐震性は十分なはずで、再調査するべきだ」と述べた。
 小山田久市長は「判決内容を確認していないのでコメントは差し控える」との談話を出した。
 高裁判決によると、記念館は1965年に建設された。市は建物の耐震強度が低いとして、2015年6月に廃館を決めた。新渡戸家は鍵を返却せず、現在も建物の管理を続けている。


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2017年06月24日土曜日


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