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<奇跡のアジサイ>がん闘病「力もらった」

秀昭さんとアジサイを植える桜井さん(右)

 「奇跡のアジサイ」の植樹祭に、宮城県多賀城市の桜井幸子さん(73)が参加した。2年前、がんが見つかった日に届いた苗を育て、植樹祭への参加を目標に病と闘ってきた。念願がかない、「アジサイに力をもらった」と笑顔を見せた。
 夫の秀昭さん(75)と足を運んだ桜井さん。「頑張って、頑張って」。時折日が差す雨上がりの空の下、自宅で育てた3本の苗木に優しく声を掛けた。
 2015年7月、集団検診で再検査の通知を受けた。気分が落ち込んでいた時、奇跡のアジサイを紹介する新聞記事を目にする。決壊で荒れた湖底に芽吹く生命力に心を打たれた。ダム完成後に「里親」が集まることも知った。
 乳がんと診断された日に地元の商工会から苗木が届いた。「植樹祭の日まで必ず生き抜こう」。庭に植え、そう決意した。
 抗がん剤治療を始めると副作用で屋外に出られない日が続いた。治療を重ね、昨年3月の手術後は少しずつ回復。今年3月、最後の抗がん剤治療を終えた。時を同じくして、アジサイが初めてつぼみを付けた。
 待ちに待った植樹祭。手紙のやりとりを重ねた商工会員とも初めて対面し、喜びを分かち合った。
 脚にしびれが残るなど、再発の不安は残る。「今度はアジサイがいっぱいに咲いた湖を見に来る」。桜井さんは次の目標を語った。


2017年06月26日月曜日


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