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<仙台市長選>奥山氏、共産の市政批判に不満

市議会6月定例会閉会後のあいさつ回りで、共産党市議団の控室を訪ねる奥山市長(右)=23日

 新人4人が立候補予定の仙台市長選で、奥山恵美子市長(66)が27日、会社社長菅原裕典氏(57)の支持を表明した。自らの選挙で支援を受けるなどした衆院議員郡和子氏(60)の選択肢もあった中、奥山市政を指弾してきた共産党の存在が決め手となった。
 「共産党は市議会であれほど(自分と)戦う姿勢を示したのに、それを引っ込めた」
 26日、奥山氏は市長室で市議会の民進党系会派と社民党の議員2人を前に、奥山市政継承が基本姿勢の郡氏支援に転じた共産への不信感をあらわにした。2人は奥山氏が菅原氏を支持するとの報道を受け、再考を求めに訪れていた。
 奥山氏の3選立候補が確実視されていた市議会2月定例会まで、共産の奥山氏批判は「これ以上、市政のかじ取り役を任せるわけにはいかない」(昨年12月)「市民に冷たい奥山市政を転換させる」(今年2月)などと激烈を極めた。
 郡氏の立候補表明後の6月定例会でも「東日本大震災後、ゆがんだ財政運営をしてきた。市財政は大幅に潤った」と批判を続けた。奥山氏は27日、菅原氏支持の理由を説明する中で、「市税収入をどう高めるかが課題だ」と当て付けのように財政事情を強調した。
 奥山氏の2期8年の大半は、就任から約1年半後に起きた震災への対応に費やされた。市幹部は「復興をほぼ成し遂げ、他の実績もあったのに評価しようとしない共産へのいら立ちがあった」と話す。市政野党に徹した共産が、郡氏当選で与党入りすることを危ぶむ声も市役所内にあった。
 市民協働を旗印にし、リベラル系と目された奥山氏は、福祉など幅広い市民団体とつながりの深い郡氏の支持に回るか、誰も支持せず静観するとの見方が強かった。共産が郡氏支援を打ち出し、野党共闘が整ったことが逆にあだとなった形だ。
 ただ、震災対応をはじめとする奥山氏の手腕には、共産以外の会派からも物足りなさを指摘する声が出ていた。民進市議の一人は「奥山市政に不満を抱く市民は少なくない」と指摘。奥山氏批判を織り込んだ選挙戦略への見直しを求める声も出始めた。


2017年06月28日水曜日


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