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<伝統こけし>工人213人の署名一冊に

青葉こけし会が編集した「こけしの名札〜伝統こけし工人署名集〜」
書籍の完成を喜ぶ斎藤さん(中央)ら青葉こけし会のメンバー

 仙台市などのこけし愛好家でつくる「青葉こけし会」が、東北を中心に213人の工人の署名を集めた「こけしの名札〜伝統こけし工人署名集〜」(金港堂)を出版した。
 工人1人につき、こけし1本の正面と、底面か背面に書かれた署名の写真を掲載。各県ごとにまとめ、鳴子系、遠刈田系(いずれも宮城)、土湯系(福島)といった11の系統別に並べている。掲載したのは会員が所有するこけしで、事前に掲載の承諾を得た工人のみ。故人は除いた。
 署名は、片仮名で姓の最初の一文字のみを記したり、姓名に産地や制作時の年齢を書き加えたりと多彩。こけしの形、描彩といった意匠とは異なる工人の個性がのぞく。仙台市のこけし研究家高橋五郎さんが寄稿したほか、会員によるこけし用木材の解説、こけしをモチーフにした版画作品の挿画なども盛り込んだ。
 青葉こけし会は1984年設立。現在、会員は96人。隔月で開く定期例会が今月200回を迎えたのを記念して出版した。5人の編集委員を中心に昨夏以降、工人とのやりとりから撮影、デザインまで手掛けた。
 「署名にも工人の人となりが出ていて、立っているこけしを見るのとは違う楽しみがある」と会長の自営業斎藤友孝さん(78)=若林区=。編集委員長を務めた会社員千葉芳則さん(67)=泉区=は「署名がメインのこけしのガイドブックは他にない。署名が判読できない場合などに参考になるのでは」と話す。
 新書判、144ページ、2268円。700部を発行し、宮城県内4店の金港堂や市内の書店などで販売している。連絡先は金港堂出版部022(397)7682。


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2017年06月28日水曜日


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