宮城のニュース

<東北電株主総会>自治体の温度差鮮明に

総会に向かう東北電力の株主ら

 東北電力が28日に開いた株主総会で、女川原発(宮城県女川町、石巻市)と東通原発(青森県東通村)の原発事業からの撤退などを求めた株主提案は全て否決された。東北の一部自治体は賛成票を投じ、原発再稼働に対する意見の違いが改めて鮮明になった。
 市民団体「脱原発東北電力株主の会」が原発や核燃料サイクルからの撤退など定款変更を求めた5件について、女川原発から30キロ圏の宮城県美里町は全て賛成した。南相馬市は脱原発と再生可能エネルギー推進の2件に賛成し、「福島県内の原発は廃炉。県外も再稼働反対」と訴えた。
 立地自治体の石巻市は原発再稼働に関わる2件の採決を棄権。「女川原発2号機に対する新規制基準審査の結論や住民、議会の意見を踏まえて判断したい」(担当者)と慎重な姿勢だ。
 吉村美栄子知事が「卒原発」を掲げる山形県は5件全てに白票を投じた。「将来的に原発卒業に向かうのが望ましい」(担当者)との考え。福島県、福島県浪江町は棄権した。
 一方、発行株式の約1%を所有する仙台市(約520万株)や宮城県(約444万株)、女川原発30キロ圏に入る登米市と南三陸町は5件全てに反対した。宮城県は「国の原子力政策を踏まえて判断した」(管財課)と説明した。
 脱原発などを求める株主提案への対応は、首長の政策的立場が色濃く反映される。青森市は「脱原発をめざす首長会議」メンバーの鹿内博前市長に代わり、小野寺晃彦市長が昨年11月に就任。今回の提案5件は反対に転じた。
 市民団体による株主提案は22年連続。篠原弘典代表(70)は「核燃料サイクルなど原子力事業は不透明さが付きまとう。住民の安全を守るため、自治体は国や電力会社の説明をうのみにせず、しっかり意見すべきだ」と注文を付けた。


関連ページ: 宮城 経済

2017年06月29日木曜日


先頭に戻る