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<石巻市>教訓次世代へ 震災伝承計画を策定

宮城県石巻市の震災伝承のソフト面について意見を交わした検討会議

 宮城県石巻市は東日本大震災の経験や教訓を次世代に受け継ぐため、震災伝承の基本的な考え方を示した「市震災伝承計画」をまとめた。専門家を交えた検討会議が基本理念の表現を工夫し、発信し続けることの重要性や命の大切さなどを一文のメッセージに込めた。
 伝承計画は、市内で語り部を行う民間団体の代表者や大学教授らで構成する検討会議の意見を基に市が策定した。昨年7月〜今年3月に計5回の会合があり、市内の語り部活動の現状を確認したり、被害状況など伝承が必要な内容を話し合ったりした。
 特に議論が白熱したのは計画の柱となる「基本理念」の文言。昨年11月の第3回会合で事務局が「伝える、守る」「学ぶ、行動する」という2項目のたたき台を示したが、メンバーから「もっと思いが伝わる言葉にした方がいい」などの意見が噴出。震災伝承に懸ける気持ちを宣言するようなスタイルに変更し、分かりやすい言葉を吟味して修正を重ねた。
 一方、今後の具体的な施策を展開するための「基本方針」は六つの項目を立てた。(1)継続的な資料収集と利活用の推進(2)震災学習の機会創出(3)国内外へ震災の経験と教訓の発信−などで、計画を実現するために研究機関や地域住民、国、宮城県などと連携した組織を2020年度をめどに構築する方針も盛り込んだ。
 市震災伝承推進室の担当者は「民間団体がそれぞれの考え方で伝承活動をしているのが現状だが、計画の策定で一つの基本的な考え方を示すことができた。持続的な活動にするため、連携組織の設立準備を進めていきたい」と話している。

◎石巻市震災伝承計画

【基本理念】
東日本大震災の最大の被災地である石巻市は、
かけがえのない大切な命を守るため、
震災の事実と教訓、復旧・復興への思いを、
世代を超えて、地域を越えて、すべての人々へ伝え続けます


2017年06月30日金曜日


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