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<最低価格落札>宮城県、談合情報放置か

 宮城県発注の大崎地方の測量業務の指名競争入札で、参加業者が実名で談合情報を申告したのに、県が不問にしていたことが29日、分かった。指摘された入札には、応札下限の「最低制限価格」の落札が頻発している大崎市の入札参加業者の多くが名を連ねていた。談合を追認したとも取られかねない県の公益通報の取り扱いが、大崎市での一連の問題の引き金になった可能性がある。
 談合情報が寄せられたのは、昨年12月15〜22日に実施された県北部土木事務所(大崎市)発注の測量業務で、大崎市や加美町を現場とする指名競争入札計4件。このうち2件は県が最近まで落札結果を公表していなかった。
 複数の関係者によると、書面による情報提供で、談合を話し合う場所や仕切り役、今後の工事の落札予定順が示されていた。県や大崎市から業者への価格漏えいの手法なども記されていたという。
 談合情報を受け、同事務所は今年1月4日に公正入札調査委員会を設置し、13社から事情を聴いた。4件の中には業者間のトラブルからたたき合いになったような入札があった一方、落札率が94.6%と高く、応札の仕方から典型的な談合が疑われるケースもあった。
 最終的に同事務所は「明らかな談合の事実があったとは認められない」として1月25日、4件とも有効とした。捜査機関に資料提出する旨を伝える誓約書を参加業者から取ったが、契約中止や入札のやり直しといった措置を一切講じなかった。
 同事務所の担当者は「実名による情報提供だったが、それ以上は情報提供者が特定される恐れがある」などと話し、情報の取り扱いなどについて取材に応じていない。
 入札問題に詳しい五十嵐敬喜法政大名誉教授(公共事業論)は「事実ならば、公正な競争を促す役所が談合疑惑をもみ消したとも言え、大きな問題だ。大崎市同様に業者への聴取はもちろん、県が行ったという談合調査の検証が必要だ」と指摘する。


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2017年06月30日金曜日


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