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知事選前の大盤振る舞い 「福祉の村井」アピール

 村井嘉浩知事が初日に4選出馬を正式表明し、29日に4日間の日程を終えた6月定例会の一般質問は、福祉や教育分野で前向き答弁の大盤振る舞いとなった。与野党会派はともに歓迎しつつも、「4年に1度、知事選前の大セール」とやゆする声も漏れる。
 4選出馬を正式表明した26日、佐々木幸士氏(自民党・県民会議)の一般質問。村井知事は、新設要望が相次いでいた特別支援学校について「狭あい化対策は喫緊の課題。早期開校を目指す」と、仙台市太白区秋保町を候補地に挙げ、整備を急ぐ方針を強調した。
 県教委は当初、現段階での公表には慎重だった。地元との調整が済んでおらず、庁内には憂慮する意見もあったが、村井知事の強い意向で押し切られた。
 続く遠藤伸幸氏(公明党県議団)は、障害者用駐車スペースの利用証交付や障害者に配慮を求めるマークの無料配布を提案。村井知事はいずれも満額回答し、議場にどよめきが起きた。
 「経済偏重で福祉に冷たい」と批判を続ける野党会派にも、リップサービスを惜しまない。28日、障害者医療費助成で申請手続きの簡略化を求めた角野達也氏(共産党県議団)にも、見直しを約束。角野氏は「前向きな答えをもらったのは初めて」と苦笑した。
 要望丸のみにも映る知事のスタンスに、保健福祉部のある担当者は「これほど踏み込むとは想定外」と驚きを隠せずにいる。
 2017年度当初予算の編成過程では、「福祉の村井」へのシフトチェンジが色濃く打ち出された。知事選を前にした一過性の弥縫(びほう)策か、手当ての遅れた課題と向き合う持続可能な政策展開につながるのかどうか。真意をあぶり出す役割を議会に求めたい。(報道部・桐生薫子)


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2017年06月30日金曜日


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