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<にゃんとワンポイント>飼い主の生活が影響

歯をむき出しにして怒りの表情を見せる犬。ストレスによって攻撃性が増すこともある=仙台市泉区、東北動物看護学院

◎犬のストレス

 この春から転勤、就職、進学などで家族構成や生活スタイルが変わった方も多いことかと思います。新しい生活パターンには慣れたころでしょうか。この時期、おなかの調子を崩す愛犬が多いことはご存じでしたか?
 家族構成や生活パターンの変化は、犬にとっても大きなストレスです。ストレスとは、ある不快な刺激に対する体の反応であり、本来は身を守るのに必要な働きなのですが、過剰になると、体のあちこちに負の変化を起こします。
 よく見られる症状として、排せつの失敗や無駄ぼえ、かみつきなどいわゆる問題行動があります。他に落ち着きがなくうろうろしたり、ハーハー呼吸が荒くなるような気付きにくい症状もあれば、胃腸炎や脱毛症、心疾患などに発展する重症例もあります。
 病気やケガの痛み、運動不足、騒音やまぶしい光、また精神的な不快感も人間同様ストレスの原因になります。
 精神的ストレスが原因で胃腸炎を起こしたと思われる当院の症例では、「赤ちゃんが生まれ、家族の関心が薄れた」「週末にたくさん遊んでもらった後、飼い主が仕事に出る月曜に毎週調子を崩す」などがありました。共に過ごす時間を多くしたことが、逆効果を招いた例もあります。
 飼い主さんも、病気に関係するとは思わず、生活の変化を自ら申告することが少ないため、ストレスの関与を見逃してしまいがちです。
 何が原因になるかは犬によって違うため、発症を完全に防ぐことは難しいと思います。家族の生活が変化する時には、特に犬の様子に注意し、ストレスを軽減できるよう工夫してみましょう。(ノア動物病院・獣医師 後藤千尋)


2017年06月30日金曜日


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