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<再生エネ買い取り5年>東北 原発3基分が稼働

2015年に稼働した青森県六ケ所村のメガソーラー。出力11万5000キロワットは国内最大

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後の関心の高まりを追い風に、再生可能エネルギー設備は全国的に増加し、東北では2016年末までに原発3基分に相当する出力約285万キロワットが稼働した。ただ、国の認定を受けた設備の19.0%(出力ベース)にとどまり、未稼働の約1218万キロワット分がどれだけ稼働するかは不透明だ。
 経済産業省資源エネルギー庁の集計によると、東北6県の稼働設備の累計導入量(グラフ)は、大規模設備が稼働し始めた14年から加速度的に増加。県別(表1)では福島が突出し、宮城、青森が続く。電源別では太陽光が6県全体で85.2%に上り、福島(95.4%)、宮城(99.6%)は大部分を占める。
 市町村別は表2の通り。稼働中では国内最大のメガソーラー(1000キロワット以上の大規模太陽光発電設備)が15年に稼働した青森県六ケ所村が最多。太陽光が多い太平洋側が目立つ中、風力中心の秋田市も上位に入った。
 一方、国から発電計画の認定を受けたものの、未稼働の案件は依然多い(表3)。小規模計画が乱立する仙台市、福島市など都市部に対し、遊休地を多く抱える遠野市、青森県横浜町、福島県西郷村などでは外資企業が数十万キロワット級のメガソーラー建設を計画する。
 未稼働の中には高い買い取り価格を確保して権利を転売する事業者や、太陽光パネルの値下がりを待って建設する「利益最優先」のケースもある。
 経産省は4月、悪質事業者の排除や国民負担軽減を目的に、電力会社との接続契約に至らない案件を失効させる法改正を実施。その結果、新潟県と東北6県の東北電力エリアでは374万キロワットが失効すると見込まれる。
 再生エネは、気象条件で発電出力が変動する太陽光、風力の急増に伴い、安定供給に課題があるとの指摘もある。


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2017年07月01日土曜日


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