宮城のニュース

<エコラの日々>あなたは幸せですか?

絵・木下亜梨沙

 「世界がもし100人の村だったら」という本をご存じでしょうか。世界を一つの村とし、73億の人口を100人とするとどんな社会になるかを数字で表したものです。インターネットで広まり、2001年に書籍化され話題となりましたが、その16年版が出ました。
 一部を紹介します。村人はアメリカ14人、ヨーロッパ11人、アフリカ15人、アジア60人。村人が信じている神様はキリスト教31人、イスラム教23人、ヒンドゥー教15人、仏教7人、その他の神または信じていない16人。いかに多様なのかが分かりますね。
 村人が持っているお金は15人が約220円、56人が220〜1100円、13人が1100〜2200円、9人が2200〜5500円、6人が5500〜1万円、1人が1万円以上。たった1人の人が村のお金の半分を持っています。
 太っている人21人、健康な人63人、栄養不足の人15人、おなかをすかせて死にそうな人が1人います。この村では、あなたと違う人を理解し、相手をあるがままに受け入れ、なにより知ることがとても大切です。
 途上国に暮らす女性の多くが「幸せについて考えたこともない」と答えたインタビュー記事も見ました。「日々清潔な水を得ること、食料を確保すること、安全に暮らすこと。そういったことが大事」。幸せの尺度はその人の置かれた環境で大きく異なっていることに改めて気付かされました。
 世界でも日本でも、富の集中が加速度的に進んでいます。日本では上位2%の富裕層が全体の20%の資産を持つようになり、アベノミクスが始まってから特に加速しているとのこと。
 経済成長を前提としない、成熟社会(定常型社会)を目指して「税金を払って平等に配分する」という、持つ者が持たない者を支える仕組みはできないものでしょうか。私は英知と優しい心を持った日本人にならできるのではないかと小さな望みを持っています。
 国の力や進歩を「生産」ではなく「幸福」で測ろうというブータンでは、「経済発展は南北対立や貧困問題、環境破壊、文化の喪失につながり、必ずしも幸せにつながるとは限らない」とGNH(国民総幸福度)による国づくりを推進しています。ブータンでは「あなたは幸せですか?」との質問に90%以上の国民が「幸せ」と答えたそうです。
 さて私たち日本人はどう答えるでしょうか?
(ACT53仙台・矢吹真理子)


2017年07月03日月曜日


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