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ICT、学力向上に効果 導入環境整備急ぐ

タブレットの文字を黒板に映し出し、授業をする教員

 学校の授業でタブレット端末などの情報通信技術(ICT)を活用した場合、従来の授業よりも学力向上に効果があるとの調査結果を宮城県教委がまとめた。県内の公立校ではICT機器の導入が遅れている。県教委は低迷する学力の底上げに向け、早期の環境整備を検討する方針だ。

 調査は2015〜16年度、県立高4校と特別支援学校2校を指定して実施。県教委がタブレットとプロジェクターを配備し、授業にICTを活用したクラスと活用しないクラスの試験結果を校内で比較した。
 A高校の数学定期試験は、活用したクラスの平均点が10点以上高かった。B高校1年生の英語模試は活用したクラスが上位を占め、総平均点で15点以上の差がついた(グラフ)。
 教員に対するアンケートでは数学の図形をアニメーションで説明したり、英語の長文を黒板に投映したりすることで効率化につながるとの意見が多かった。演習や生徒同士の話し合いなどに振り分ける時間が増え、授業の理解促進につながったという。
 ICT活用の調査を担当した県教委教育企画室の山下学主幹は「子どもを引きつけ、時間短縮できめ細かな指導ができると教員にも好評だ。調査は高校生対象だったが、小中学生にも効果が見込める」と導入に向けて期待を寄せる。
 文科省は、22年度までに小中高校の全教室に電子黒板かプロジェクターのスクリーンを設置するよう求めている。県内の公立校に設置された電子黒板は16年3月時点で1校当たり1.6台にとどまり、全国平均の3.0台を下回る。
 山下主幹は「教育現場の環境整備を急ぐため、調査結果を基に予算化を進めたい」と話す。県教委はICT活用のための研修を充実させ、教員のスキル向上を図る方針を示している。


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2017年07月04日火曜日


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