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<楽天>「0.00」福山驚異の防御率

今季32試合に救援登板し、自責点0と好投を続ける福山=1日のソフトバンク戦、コボパ宮城

 東北楽天の福山博之投手が抜群の安定感を誇っている。救援の柱として32試合に登板し、29回1/3を投げて防御率0.00は驚異的な数字。開幕から1軍で投げ続け防御率ゼロは、セ・パ両リーグを通じてもちろん1人だけ。内外角に球を巧みに散らし、打者に的を絞らせない投球が奏功している。

◎球を散らし 的絞らせず

 「打者を一人ずつ抑えるだけ。大事なのは自分が思うような球を投げられているかどうか」。2014年から3年連続60試合以上を投げる鉄腕が心掛けることは単純明快だ。
 今季も幅広い役割をこなす。開幕から森原、ハーマン、松井裕の勝利の方程式につなぐ六回や僅差で追う展開での登板を主に担った。交流戦中の6月に森原が離脱した後は、勝ちパターンの七回の継投も任されるなど、フル回転で好調のチームを支える。
 主に1イニングで勝負する救援投手にとって、失点を減らすために重要なのは先頭打者を抑えることだ。福山は今季、イニングの初めから登板した25試合で先頭の出塁を許したのは5試合にとどまり、主導権を握る投球が光る。
 前の投手が崩れたときの火消し役としての信頼も厚い。今季は7試合でイニング途中の走者を背負った場面で登板し、その回の相手の攻撃を終えさせないまま降板したのは1試合もなかった。緊迫した状況にも動じない対応力の高さも群を抜く。
 森山投手コーチは「今年は福山さまさま。よく投げてくれている」と目を細める。好調の要因を「外角にスライダー、内角にはシュートと両サイドがうまく使えている。右打者が外のスライダーを信じられない形で大振りしている」と指摘する。
 「自分は野球選手として一度終わった身」と福山が言うように、11年にドラフト6位でDeNAに入団した後、わずか2年で戦力外。入団テストを経て13年に東北楽天に加入した。森山投手コーチは「今の成功には戦力外から再起したという自負もあるのだろう」と推し量る。
 13年以来のリーグ優勝へ向け、福山は年間70試合登板を目標に掲げる。「今は結果が出ているが、球の質には納得していない。もっと追い求めたい」。救援陣の屋台骨を支える28歳に慢心はない。(佐々木智也)

[防御率]投手の9イニング当たりの自責点を示す。自責点は失策が絡まず、安打や四死球などで失った点のこと。福山は5月16日の日本ハム戦(秋田)で1失点したが、自身が四球で出した走者が味方の失策で生還したため、自責点にはならない。


2017年07月04日火曜日


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