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政権終わりの始まりか 元都知事候補

「議会改革は議会に任せるべきだ。知事が手を出すのは越権行為」と語る浅野氏=3日午後、横浜市内の自宅

 東京都議選は小池百合子知事率いる地域政党「都民ファーストの会」の圧勝、自民党の歴史的惨敗に終わった。2007年都知事選に立候補経験がある浅野史郎前宮城県知事(69)に、勝敗を分けた要因や都政、国政の展望を聞いた。(聞き手は東京支社・瀬川元章)

◎前宮城県知事 浅野史郎氏に聞く

<周到な準備勝因>

 −結果をどう見る。

 「大事件、大転換だ。都民ファ公認は全員当選に近くなると予想したが、自民党の大敗は予想外だった。国政の諸問題が逆風、暴風となり、追い打ちをかけた」
 「小池知事の周到な準備が勝因だ。政治塾を設立し、それなりの経歴を持つ候補者を50人も擁立した。人気のある小池氏が企画・演出・主演を全て手掛けたことも関心を集めた」

 −小池氏VS自民党ばかりが過熱し、都政課題の論戦はかすんだ。
 「東京で一番大事なのは震災対策。待機児童問題もそうだが、優先順位はあっても誰も反対しない。具体的な争点が出にくい状況になり、有権者はなおのこと党派で選んだ」

<育ての親は駄目>

 −小池氏が自らの支持勢力を議会につくる動きは、そもそも許されるのか。

 「小池氏は都民ファの代表辞任を表明した。本人も気にしているのだろう。生みの親であっても育ての親であってはならない。あくまで行政トップ。内容を詰め切れていない市場移転問題をはじめ、優秀な都庁組織を生かして取り組むべきことはたくさんある」
 「都民ファ議員は行政を丸ごとチェックし、政策で切磋琢磨(せっさたくま)してほしい。女性が18人いる。都民の多様な声を集め、主導権を握って他会派と相談し、条例化する。議会内での議論が議会改革につながる」

 −国政への影響は。
 「大きな衝撃だろう。ひょっとしたら(安倍政権の)終わりの始まりかもしれない。政府与党がどれだけ重く捉えるか。次の衆院選がどうなるという問題ではない。敗因を真摯(しんし)に振り返って出直す必要がある」

 −9日告示の仙台市長選への影響は。
 「風は宮城にも届くと思う。時期が近接すると風はやまない。市長選では多少の影響はあり得る。知事選がある秋まで吹き続けるかどうかは分からない」


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2017年07月04日火曜日


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