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<放火母子死亡>火の手 短時間で住宅全体に

 宮城県登米市迫町佐沼の民家が全焼し、母子とみられる3人の焼死体が見つかった事件で、火の手は短時間で住宅全体に回った可能性が高いことが6日、分かった。火勢が急速に強まる「フラッシュオーバー現象」が起きたとみられる。宮城県警佐沼署捜査本部は、現住建造物等放火容疑で逮捕した住人の会社員島谷嘉昭容疑者(40)が可燃性の液体をまいた疑いもあるとみて調べている。
 火災を知らせる110番があったのは4日午前2時35分ごろ。捜査関係者によると、出火時刻は通報とほぼ同時刻で、わずか10分前後で住宅全体に燃え広がったとみられる。
 島谷容疑者の逮捕容疑は、自宅2階の寝室の布団にライターで火を付けた疑い。その後、両親らが住む1階に燃え移ったという。
 日大理工学部の菅原進一客員教授(建築防災学)は2階の窓から勢いよく出火している点に着目し、「火の成長が早すぎる。灯油など液体燃料を使用した可能性がある」と指摘する。
 火災鑑定を専門とする民間のベルアソシエイツ(東京)の鈴木弘昭代表(火災科学)は、「天井などが熱せられ、その熱が他の可燃物に移り、部屋全体が一気に火炎に包まれるフラッシュオーバーが起きたのではないか」と推測する。
 司法解剖の結果、3人の死因は焼死。妻美由さん(31)の身元は確認され、残る2人は長女真央ちゃん(3)、次男叶佑(きょうすけ)ちゃん(1)とみられる。
 捜査関係者によると、美由さんは携帯電話で110番するため、いったん家を出た後、子どもたちを助けに部屋に戻った可能性がある。3人を助けようとした長男は「既に部屋は火の海だった。何とか逃げてきた」と周囲に話したという。


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2017年07月07日金曜日


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