青森のニュース

<新渡戸記念館存廃訴訟>十和田市、上告せず

 十和田市新渡戸記念館の存廃を巡り、十和田新渡戸家の訴えを適法として審理を青森地裁に差し戻すとした仙台高裁判決について、市は7日、上告せず判決を受け入れる方針を明らかにした。訴える資格の有無より、耐震診断の適正さや同記念館廃止条例が違法だったかどうかを地裁で明らかにすることで市民の理解を得られると判断した。
 市側が同日開かれた市議会全員協議会で説明した。高裁判決について、小山田久市長は「市の主張が認められず誠に遺憾」と述べた上で、判決を受け入れた理由を説明し理解を求めた。
 西村雅博副市長は「耐震診断の結果、危険と判断し、市民の安全を最優先に廃止を決めた。今後もこの考えを改める気持ちはない」と、裁判であらためて主張する考えを示した。
 市が上告を断念したことについて、新渡戸家側の代理人弁護士は「当然の判断だ。記念館の耐震性は十分なはずで、補強しやすい構造のため取り壊す必要は全くない。市側が再調査を認めるかどうか見守りたい」と述べた。市側は現時点で、耐震診断を再度行う予定はないとしている。
 高裁判決などによると、記念館は1965年に建設された。市はコンクリートの耐震強度が著しく低いとして2015年6月、廃館を決めた。収蔵史料を提供していた新渡戸家は鍵を返却せず、現在も建物を管理している。


関連ページ: 青森 社会

2017年07月08日土曜日


先頭に戻る