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<放火母子死亡>「容疑者の息子」と「被害者」背負う

焼け跡から3人の遺体が見つかった住宅=2017年7月4日午前7時20分ごろ、宮城県登米市迫町佐沼

 宮城県登米市迫町佐沼の民家で母子とみられる3人の焼死体が見つかり、現住建造物等放火容疑で住人の会社員島谷嘉昭容疑者(40)が逮捕された事件で、長男(18)が8日、河北新報社の取材に「妹と弟を救えず悔しい」などと現在の心境を語った。

 3歳、1歳とまだ幼いきょうだいを失い、とにかく悲しい。出火時は逃げるのに精いっぱい。将来のある2人を救えず後悔の念でいっぱいだ。事件後、小さな子どもを見ると2人を思い出し胸が締め付けられる。
 父親と仲は良かった。ただ、裏表の激しい人だった。酔っているときに気分を害されると、感情の抑制が利かなくなる。子どもが多く、ストレスをためていたのだろう。
 まさか火を付けるとは思わなかった。酔っぱらっていたからだろう。他に特段の理由は見当たらない。
 きょう、母親の携帯に「まお、きょうすけ、さんきゅーな」とメールした。亡くなったのは頭では理解しているが、1〜2%でも返信が来るかも、と送った。
 3人の命、特に幼い2人の命を奪った父親を恨んでいる。会ったら「なめてんのか」と殴ってやりたい。
 自分は今後、「犯罪者の息子」と「家族を失った被害者」という二つの人生を歩まなければならない。両方背負うのはつらすぎる。高校時代の友人たちが今は心の支えだ。
 家族への悪口がネットに書き込まれ、世間の風当たりの強さを感じている。確かに父親は許されないことをしたが、遺族や亡くなった3人は被害者だ。助けが必要なことも理解してほしい。(本多秀行、畠山嵩)


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2017年07月09日日曜日


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