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病院参加半数超に 県医療情報共有システム

 医療機関や福祉施設を情報通信技術(ICT)で結ぶ「みやぎ医療福祉情報ネットワークシステム」が、導入5年目を迎えた。治療経験や投薬などの患者情報を共有し、災害時の医療提供に備える。県内にある病院の半数超がシステムに参加するなど、現場での活用が進んでいる。
 システムは県や医師会、東北大病院などで構成する協議会が2013年6月に運用を開始。東日本大震災の津波で医療機関からカルテが流失した教訓を踏まえ、病院や診療所とデータ共有・活用を進めてきた。
 共通のサーバーに保存する診療情報は採血や投薬、治療履歴などの項目。6月9日現在で延べ約7091万人分の診療データをバックアップし、うち共有に同意した患者は約3万4800人に上る。
 仙台圏の大病院と地域の中核病院や診療所をつなぐことで、医療過疎地域でも専門的な診断を受けられる環境整備を目指しており、医師の不足や地域偏在の解消にも役立てる方針だ。
 施設別参加率は病院が51.8%に達した一方、保険薬局20.8%、診療所13.3%、介護事業所は6.2%にとどまり、システムを維持管理する経費負担が課題とされる。協議会は、患者の画像や専門分野別データを提供するなど充実を図り、参加を呼び掛ける。
 協議会理事の中山雅晴東北大大学院教授は「大規模災害は今後も予想され、再び患者に適切な医療を提供できない事態を招いてはならない。共有情報の精度を上げ、信頼されるシステムを構築したい」と話す。


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2017年07月10日月曜日


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