山形のニュース

ブドウ栽培勉強中 仙台出身地域おこし隊員

ブドウの房を切りそろえる加藤さん

 山形県南陽市の地域おこし協力隊員加藤友紀さん(35)=仙台市出身=が、農業研修生としてブドウ畑で奮闘している。14年のキャリアを積んだ介護福祉士の仕事を辞めて畑違いの職場に飛び込み、2年目になる。山形県で最も古い300年のブドウ栽培の歴史がある南陽市は、高齢化で後継者問題が深刻化。加藤さんは将来の担い手を目指している。

 市農林課所属の加藤さんは、東北で最古と言われる1892年創業の酒井ワイナリー(南陽市赤湯)で研修中。同年代のスタッフらにブドウ栽培を教わりながら、ボトルのラベル貼りや出荷作業も担う。
 昨年11月に初めてブドウの木の枝切りを経験し、8月末ごろに始まる収穫までシーズンを通して成長を見守る。暑さが増してきた最近は日よけ、虫よけ対策でほぼ全身を作業着で覆い、きつい斜面のブドウ畑で小さな房を切りそろえたり、枝をワイヤに結び付けたりする作業をしている。
 「何も知らなくて、日々勉強。自分が手塩にかけたブドウがワインになると思うと、わくわくする」
 加藤さんは認知症の祖母を介護していた母親の姿を見て介護福祉士になり、仙台市内の施設に勤務した。母親が2年前、5年間の闘病生活の末に亡くなったのを機に協力隊に応募した。
 「深い思いはなかったけど、健康なうちに新しいことに挑戦しようと思った。それに、ブドウが大好きだから」と加藤さん。介護で培った観察眼を今、自然の中で生かしている。
 歴史ある産地とはいえ栽培農家の高齢化で耕作放棄地が増えており、南陽市は食用に比べて作業負担が少ない醸造用ブドウ栽培の再生プロジェクトを進めている。加藤さんのような若い担い手への期待は大きい。
 協力隊の任期は最長3年で、2019年6月末まで。加藤さんは「この仕事に魅力を感じている。せっかく得た知識を3年で終わらせるのはもったいないので、長く関わっていきたい」と話す。


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2017年07月10日月曜日


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