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<放火母子死亡>発生1週間 動機、殺意焦点

放火で全焼し、3人の焼死体が見つかった島谷容疑者宅=10日午前11時30分ごろ

 宮城県登米市迫町佐沼の民家から母子とみられる3人の焼死体が見つかった事件は、11日で発生から1週間となる。現住建造物等放火容疑で逮捕された住人の会社員島谷嘉昭容疑者(40)は「布団にライターで火を付けた」と容疑を認め、逮捕直後の取り調べに殺意もほのめかした。宮城県警佐沼署捜査本部は殺人容疑での立件も視野に入れ、動機や犯行の経緯を調べている。
 「家が燃えている。中に子どもがいる。夫が出ていった」。妻美由さん(31)が110番したのは4日午前2時35分ごろ。目撃証言などによると、一家9人が暮らす木造2階の住宅は、放火からわずか10分前後で大きな炎に包まれた。
 短時間で火の手が回る「フラッシュオーバー現象」が起きたとみられ、専門家は急速に燃え広がった要因の一つとして液体燃料が使われた可能性を指摘する。捜査本部は現場検証を行い、油性反応の有無などを確認している。
 島谷容疑者の長男(18)によると、「(父親は)裏表が激しく、酔っているときに気分を害されると感情の抑制が利かなくなる」という。美由さんは2015年8月、佐沼署に「深酒すると頬を平手でたたかれる」と、夫によるドメスティックバイオレンス(DV)について相談していた。
 島谷容疑者は犯行前、酔って美由さんと口論していたとみられ、「酒」と「夫婦げんか」が事件の引き金になった可能性がある。
 焼け跡からは美由さんのほか、長女真央ちゃん(3)、次男叶佑(きょうすけ)ちゃん(1)とみられる3人の遺体が見つかった。
 捜査関係者によると、島谷容疑者は「火が回り、家族が死んでしまうかもしれないと思った」と供述。ライターで火を付けたのは、自力で避難できない幼児2人が寝ていた寝室がある2階だった。捜査本部は「死んでも構わない」という未必の故意があったとみて動機の解明を進め、事件の全容解明に全力を挙げる。


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2017年07月11日火曜日


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