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<仙台市長選>50の質問 復興と被災者支援は

 アンケートは河北新報社が作成した質問に対し、字数を指定した上で、各陣営に文書で回答してもらった。基本的に原文のまま掲載した。回答は届け出順

◎立候補者アンケート(6完)

Q48 復興・被災者支援

<林宙紀さん>
 今後は既存の支援メニューから漏れてしまっている被災者に対して、個別事情に合ったきめ細かい支援を行っていく。災害弱者や障害者、高齢で新しいコミュニティーになかなかなじめない人たちには、訪問指導員などの支援態勢を構築していくべきだ。市東部に広がる被災農地の復旧復興に、リソース(資源)を割いていくことも肝要である。

<郡和子さん>
 学校、地域、NPO等と連携した子どもたちの長期的な心のケアに取り組む。復興公営住宅での孤独死防止策など見守りの継続と、コミュニティー形成支援も強化する。地域の自然、歴史、文化を尊重した被災跡地の利活用とにぎわいづくりを実践する。東部かさ上げ道路、避難道路、圃場整備の早期完成にも努める。

<菅原裕典さん>
 仙台市が進めた5カ年の復興計画により、復旧・復興は一息ついた感がある。ここから先は、取り残された人々がいないか、しっかり確認することが大切だ。また、何が起きたか語り継ぐことも忘れてはならない。そして防災教育を進める際には、防災弱者への対応を織り込むことも忘れてはならないと思う。そうやって災害に強い人づくりを進めることが、真の復興と言えるのではないか。

<大久保三代さん>
 コミュニティーや働く場所の再構築に力を入れる。なお、人口の過密化・一極集中は、災害発生時に大量の帰宅困難者を生じさせることになる。各区に予算と権限を委譲し、青葉区に集中している行政機関も郊外に移転することで、人口の分散配置へと誘導していく。分散配置が実現していけば、地下鉄東西線の利用も増加するであろう。災害発生時は区役所が核となり、予算と権限を行使して、住民の命を守れる体制をつくっていく。

Q49 広域連携

<林宙紀さん>
 仙台を東北から他地域への人口流出の防波堤と位置付け、積極的な施策を打つべきだ。周辺市町村と戦略的に連携し、広域交通網をさらに整備。学都仙台の強みを生かす。全国から集まる優秀な若者たちが学び、起業し、働ける環境整備を積極的に支援する。また、仙台駅や仙台港、仙台空港を入り口に東北全体へつながっていく観光ルートの確立が、仙台市と東北全体の活性化のために必要不可欠だ。

<郡和子さん>
 県内他都市および他県とも連携した国際的会議、スポーツ、イベントなどの誘致や、仙台をゲートウェイとした東北観光周遊ルートの売り込みを強化し、東北へのインバウンドや交流人口の拡大に取り組む。東北内の自治体と連携した共同技術、商品開発および国内外への販路拡大にも努める。このほか、東日本大震災被災地唯一の政令指定都市として、他被災自治体への職員派遣を今後も継続していく。

<菅原裕典さん>
 言うまでもなく仙台市は東北の中心都市で、とりわけ東日本大震災後に一極集中が問題視されている。一口に連携強化と言っても行政だけのやりとりではなかなか進まない。観光の新しいルート開発などをてこに進む民間の交流に行政が手を差し伸べ、文化交流、情報交換を進めることが大事だ。企業間の取引でもそうだが、互いのメリットだけを探っていては真のパートナーにはなれない。

<大久保三代さん>
 電気・水道・食物・人材などを提供していただいている感謝の気持ちを持ち、周辺自治体との連携を強化する。道路を整備し、交流人口を増やす。ITを活用し、広域連携がスムーズに行えるような基盤整備を行う。人口減少社会となり、地方では人材確保が困難になる想定で、仙台がハブ機能を果たせるよう、周辺自治体との役割分担や統治機能の整理統合をはかっていく。

Q50 人口減少対策

<林宙紀さん>
 仙台市は今、停滞と躍進の分水嶺(れい)に立っている。若年世代の流出をとどめ、市内で起業し、就職し、居住し、結婚し、子育てをしてもらう。人口減少を前提とした守りの姿勢による縮小均衡策でなく、全国の都市間競争の中でトップランナーを目指し、人口増加への努力を最大限行うべきだ。そのためには、企業・起業環境や子育て・教育環境の整備、高齢者も生き生きと働ける環境の整備が必要だ。

<郡和子さん>
 若者の地元定着を支援する仙台版「給付型奨学金制度」を創設し、若者の首都圏流出を防ぐ。このほかの対策として、妊娠から出産後の育児までを一括して支援する「仙台版ネウボラ(フィンランドの先進的取り組み)」を構築。不妊治療の促進のほか、事業所内保育所や休日保育を拡充し、子どもを生み育てやすい環境整備に取り組む。

<菅原裕典さん>
 仙台市の魅力は、まち、人、文化、自然のバランスが取れているところにあると思う。この魅力を失わないためには、力強い経済を創出し、税収減を抑え、優れた施策を実行しなければならない。高齢者支援、安全安心、子育て、教育という暮らしの面での魅力を発信できれば、人口減少を食い止める力になる。「ずっと仙台」の達成を目指す。

<大久保三代さん>
 仙台市は震災前、財政再建団体一歩手前だった。震災対応を迫られたため、行財政改革が遅れている。これからは、復興と行財政改革双方を急ピッチで取り組まねばならない。市有施設・学校の統廃合、建て替え、売却に取り組む過程で、公共交通を利用しやすいまちにつくりかえる。コンパクトで効率のよいまちに、改めていく必要がある。


2017年07月14日金曜日


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