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「三陸ナマコ」ブランドに 加工食品試作中

三陸沿岸で漁獲されたナマコの乾燥品

 宮城、岩手両県で漁獲されるナマコを「三陸ナマコ」としてブランド化しようと、産学連携の一般社団法人アグロエンジニアリング協議会(仙台市)と東北福祉大は、ナマコを主原料とした新商品の開発に乗りだした。さまざまな食べ方を提案し、地元消費を促すほか、高級食材として流通している中国からの訪日客向けの販路拡大を狙う。
 協議会によると、国内産ナマコの年間漁獲量は近年、トップの北海道が2000トン、2位の青森県が1000トンほどで推移。宮城、岩手両県は良質なナマコが水揚げされるが、それぞれ100トン以下にとどまり産地の知名度は低い。大半は乾燥品か塩蔵品として香港経由で中国に輸出され、国内流通は限られる。
 新商品は、協議会からナマコの提供を受けた水産加工業者が試作中。今のところギョーザ、スープ、まんじゅう、ナマコのレトルトやジュレなど10種類以上の開発が進んでいる。8月23〜25日に東京ビッグサイトである「ジャパン・インターナショナル・シーフードショー」への出展を計画し、水産加工品品評会での受賞も目指す。
 アゼルバイジャンで開かれる和食展参加などを通じて海外にも売り込む。中国から日本に訪れる観光客向けの料理も考案し、試食会を開催する。事業費は約1000万円で、東日本大震災被災地の水産加工業の再生を支援する復興庁のモデル事業に採択された。
 ナマコは滋養強壮や皮膚病に効果があるとされ、古くから漢方薬に使われてきた。殺菌効果は水虫の治療薬にも応用されている。協議会はこうした機能性成分に着目し、サプリメントの開発も視野に入れる。
 協議会の会長を務める鈴木康夫・東北福祉大総合マネジメント学部教授は「三陸沿岸に蓄積された水産加工技術を駆使して新商品を開発し、震災からの一日も早い復興につなげたい」と話す。


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2017年07月14日金曜日


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