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<福島復興補助金詐欺>調査3回不正見抜けず

 福島県の企業立地補助金をだまし取ったとして白河市に工場を新設した会社幹部2人が逮捕された事件で、県がこの工場に対し、2回にわたって追加の立ち入り調査をしていたことが20日、県への取材で分かった。同県では、東京電力福島第1原発事故などからの復興を支援する補助金の不正受給が相次いで発覚しており、調査の在り方が改めて問われそうだ。
 県によると、追加調査は2015年9月と今年2月に実施。1回目は南相馬市の別の工場による不正受給疑惑の浮上を受け、稼働状況などを確かめるため緊急に調査した。2回目も別の不正受給が県内で相次いで発覚したため行った。
 県は14年11月、2億5000万円の補助金を交付する際、申請通りに機器類などが設置されているかを確認。この時点も含め、計3回の調査で、設備費に関する虚偽申請は見抜けなかったことになる。
 県企業立地課の担当者は「今回の不正受給は寝耳に水。県民の信頼を裏切るもので誠に遺憾だ」としながらも、「機器類の納入業者と補助金の受給企業が共謀して水増し請求などをすれば、強制的な調査ができないわれわれが不正を見抜くのは難しい」と釈明した。
 「ふくしま産業復興企業立地補助金」は県内に工場などを新設した際、200億円を上限に初期投資費用の最大4分の3を補助する。県は16年度末までに、延べ375社に計1563億円を交付している。
 同補助金を巡っては、広野町に建設された工場が完成直後からほとんど稼働していない疑いがあり、県は返還命令も視野に調査を進めている。


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2017年07月21日金曜日


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