岩手のニュース

岩手・大槌中心部 被災商店の再建着々と

念願の新店舗で商品を並べる岩間さん

 東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた岩手県大槌町中心部の「末広町」で、商店の再建が本格化しつつある。急速な人口減少という難題を抱えながらも商店主たちは、かつて商いをしていた土地への帰還を決めた。8月12日には震災で途絶えていた夏祭りが7年ぶりに復活する。

 かさ上げと土地区画整理事業が終わった末広町で今年5月以降、目抜き通りに日本茶専門店や洋菓子店が開業。現在は6店がのれんを掲げる。
 その一つ、岩喜酒店は仮設店舗での営業を経て5月に再オープンを果たした。
 グループ化補助金で再起を期す周辺約20店の中で先陣を切った店主の岩間充さん(47)。「なじみの店主、お客さんがいる場所に戻ってきたかった。ようやく安心して商売ができる」と話す。
 ただ、町の人通りはまばらで住宅の建設も遅れがちだ。町は中心部の区画整理地域30ヘクタールで、居住人口を計画段階の2100から1135に下方修正した。岩間さんは「ここ数年は厳しい状況が続くだろう」と腹をくくる。
 長く町民に憩いの場を提供してきた喫茶店「夢宇民(ムーミン)」は今月初めに営業を始めた。
 店主の赤崎潤さん(53)は「人口が減ることを気にしても仕方ない。にぎわいを取り戻すためにできることをやるだけだ」と自らに言い聞かせ、大槌末広町商店会の夏祭り「よ市」の準備に奔走する。
 往時のよ市は、2日間で約2万人を集める町の名物行事だった。歩行者天国に露店やビアガーデンが並び、特設ステージの出し物が盛り上げた。
 赤崎さんは「よ市復活は、商店会にとっての『まちびらき』。町民が昔を思い出しながら新しい街並みを歩き、未来への希望を感じる祭りにしたい」と力を込める。


2017年07月24日月曜日


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