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<この人このまち>「面白い福島」伝えたい

やぶうち・よしひさ 1979年福島市生まれ。日本眼鏡専門学校(東京)卒。東京で働いた後、2004年に福島市に戻り、14年から眼鏡店社長。

 福島市中心部。福島稲荷神社近くに、ちょっとおしゃれな雑居ビルがある。音楽イベントを開催する眼鏡店、レトロな輸入レコード店やアートギャラリー。文化の発信を志す、眼鏡店「オプティカルヤブウチ」社長でビルオーナーの藪内義久さん(38)に聞いた。(福島総局・高田奈実)

◎オプティカルヤブウチ社長 藪内義久さん/眼鏡を売るだけでなく、音楽や文化、ライフスタイルも発信

 −ビル1階の店舗は眼鏡を販売するだけではないようですね。
 「音楽ライブを今年2月に開催しました。出演は椎名林檎さんの兄でR&Bシンガーの椎名純平さん。約100人が来場しました。今後も行う方向です」
 「店舗の横で古本市を試みたことも。眼鏡を売るだけでなく、好きな音楽や文化、ライフスタイルを発信したいと考えています」

 −ビルもちょっと変わっていますね。
 「以前はスナックやマージャン店が入っていたのを、自ら改装しました。今は2階に花屋とレコード店。食堂が入っている3階にはアートギャラリーも準備している最中です」

 −なぜギャラリーを。
 「花を買うように、気軽に芸術に触れられるようにしたいから。企画展や子ども向けワークショップの開催を考えています」

 −根っこにあるのは。
 「『福島には何もない』と東京に出てしまう若い人がいますが、本当にそうなのか。福島も面白いと伝え、『ここで店を出したい』と思ってほしいんです」
 −本業の眼鏡も個性的なようですね。
 「オリジナルの眼鏡は、フレームから小さな部品まで木製を徹底しています。もともとデザインに関する仕事をしたかった。父の希望もあって店を継いだ後、腐りかけていたとき、知人に『仕事は楽しくやらなきゃ』と言われ、好きなことをしようと作り始めたのが木製眼鏡です」

 −地元の商店主グループ「LIFEKU(ライフク)」も設立し、共同代表を務めています。
 「市内9店舗が中心になり、東京や山形など県外のイベントに出店しています。県内の福祉施設に寄付する活動もしています」

 −名称に込めた思いは。
 「福島に来る『来福』から名付けました。発足は東京電力福島第1原発事故の翌年。街の行方に危機感を抱き、あきんど同士が連携して人を呼び込もうと設立しました」
 「育ててくれたこの街に、どう恩返しができるのか。今後も考えていきます。一人一人、個人がつながり合うことで、地元を盛り上げていけたらいいですね」


関連ページ: 福島 社会

2017年07月24日月曜日


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