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<宮城知事選>村井知事 狂う戦略

初当選した郡氏(左)と笑顔で握手を交わす村井知事。初の会談は2分で終わった=24日午後5時30分ごろ、宮城県庁

 任期満了に伴う宮城県知事選(10月5日告示、22日投開票)で、4選を目指す村井嘉浩知事(56)の戦略に狂いが生じている。23日投開票の仙台市長選で全面支援した会社社長菅原裕典氏(57)が落選。抜群の知名度で二人三脚の選挙戦を展開したが、威光は有権者に届かなかった。万全だった権力基盤にほころびが見え隠れし、野党側は対立候補擁立に結束を強める。
(宮城県政取材班)

 市長選投開票から一夜明けた24日夕、初当選した元衆院議員郡和子氏(60)が村井知事へのあいさつで県庁を訪れた。郡氏は「(菅原氏の支援を)なぜされたのか、よく分からない」と皮肉交じりに不快感をあらわにし、初の会談は2分足らずで終わった。
 終了後、報道各社の取材に村井知事は「選挙では応援しなかった。『わだかまりなく付き合ってほしい』とは簡単にはいかない」と複雑な表情で話した。
 奥山恵美子市長の引退表明後、村井知事は旧知の菅原氏に出馬を打診。選挙戦は自民、公明両党などが支持する菅原氏と、民進や共産両党などが支える郡氏が争う与野党対決となった。村井知事は告示後、菅原氏の個人演説会に10カ所以上入るなど異例の応援を重ねた。
 24日の定例記者会見は市長選の結果について質問が相次いだ。村井知事は「菅原氏を支援したことは反省も後悔もしていない」と平静を装ったが、候補者選定に踏み込んだ影響を問われると「私が主導して選んだわけではない」と気色ばむ場面もあった。
 自民県連幹部は「知事が擁立に前のめりだったのは事実。やや冷静さを失っているのかもしれない」といさめ、「知事選への盤石なシナリオは狂った。野党の候補者が出れば郡氏は応援するだろう。一筋縄ではいかない」と懸念する。
 村井知事も会見で「知事選が市長選の対立構図と同じようになる可能性は十分ある。厳しい選挙になる」と険しい表情で話した。
 昨夏の参院選に続き、市長選で連勝した野党側は知事選に向け勢いづく。県議会会派の共産党県議団(8人)の遠藤いく子団長は「知事の動きは全てマイナスに働いた」と批判。「他会派の意向を聞いて候補者擁立を進める」と意欲を示す。
 2013年の前回知事選で独自候補擁立を見送り、自主投票とした民進党系の「みやぎ県民の声」(10人)の藤原範典会長も「勝てる候補者が出てくれば、一緒に戦うことも十分あり得る」と述べ、共闘に前向きな姿勢をにじませる。


2017年07月25日火曜日


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