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<相馬野馬追>小高の武者行列 7年ぶりに出陣

名取市の避難先で馬具を手入れする松本さん。南相馬市小高区の自宅と往復して出場準備を進める
2005年の行列の様子。帰還した騎馬武者を多くの住民が出迎えた(南相馬市小高観光協会提供)

 福島県相馬地方の伝統行事「相馬野馬追」(29〜31日)に向け、南相馬市小高区から出馬する騎馬武者の士気が高まっている。東京電力福島第1原発事故で中断していた地区内での行列が、7年ぶりに再開されるためだ。関係者は「地域再生をアピールしたい」と意気込む。
 野馬追は、相馬地方の3神社から各地の騎馬武者が出発するのが習わし。小高区でも出陣と帰還の際に中心部を一巡していたが、原発事故で全域が避難区域になったため実施が見送られてきた。
 かつては地元の子どもたちが旗持ち役を務めるなど、小高区の行列は地域を挙げたイベントだった。間近で見た勇姿に憧れ、野馬追に挑んだという住民も少なくない。
 小高区の騎馬会会長を務める松本充弘さん(70)は「地区民と触れ合う機会を失い、物足りない思いだった。私たちにとっては今年が復興元年になる」と顔をほころばせる。
 地域の避難指示は昨年7月に一部を除いて解除されたものの、自宅で暮らす住民はまだ2割程度。小高の騎馬数は約70で、ほぼ原発事故前の規模に戻ったとはいえ、大部分は遠方からの出馬となる。
 松本さん自身、原発事故後に千葉県内や仙台市などに身を寄せ、現在は名取市で避難生活を続けている。「行列再開は避難住民に小高の現状を知ってもらう好機になる。一人でも多くの人に集まってもらえればうれしい」と期待を寄せた。
 小高区の騎馬行列は出陣が29日午前10時半、帰還が30日午後3時半。連絡先は小高区野馬追執行委員会0244(44)6014。


2017年07月26日水曜日


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