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<インバウンド>電子決済導入と免税店化、東北の小売店試行錯誤 情報発信が課題

エスパル仙台のモニターツアーに参加し、気に入った商品の写真を撮る中国人留学生ら

 急増する訪日外国人旅行者(インバウンド)を取り込もうと、東北の小売店が中国の電子決済サービスの導入や免税店化を進めている。受け皿づくりが広がる一方、外国人客への浸透は思うように進まず、戸惑う店舗も少なくない。集客効果を発揮する上で、情報発信が課題となっている。

 藤崎は6月中旬、化粧品コーナーのレジで、中国で普及する電子決済サービス「アリペイ」を導入した。提案した信販会社は「今後の東北へのインバウンド増加を見越した」と説明する。
 東北観光推進機構によると、インバウンドの買い物ツアーが盛んな大阪市では、アリペイが使える店には中国人の行列ができるという。導入から1カ月が過ぎたが、利用した中国人は「まだまだ少数」(藤崎の担当者)にとどまっている。
 花巻温泉のホテル紅葉館(花巻市)は2年前、東北のホテルや旅館に先駆けて売店を免税対応にした。宿泊するインバウンドは着実に増えているが、免税利用者は少ないまま。担当者は「免税とは別に、外国人だけの値引きさえ検討している。どうすればいいのか教えてほしい」と嘆く。
 同機構の紺野純一専務理事は「インバウンドの伸びを消費に結び付けるため、今は東北の各店が試行錯誤している段階」と指摘。「サービスや商品の情報を広く発信することが重要だ」と取り組み強化を訴える。
 中国のキャッシュカード「銀聯(ぎんれん)カード」が利用でき、免税対応もしているエスパル仙台(仙台市青葉区)は6月下旬、アジア各国の留学生を招き館内モニターツアーを行った。
 参加者からは商品に英語の表記が少ないことや、同店の情報がインターネットで見掛けないとの意見が出た。中国版のチャットアプリ「微信(ウェイシン)」での宣伝も勧められた。
 同店の担当者は「銀聯カードに対応できるのに誰も使わず、周知不足を実感した。接客対応は評価されており、今後もおもてなしを大切にしたい」と話した。
 東北運輸局によると、東北の今年1〜4月の外国人宿泊者数(従業員10人以上の宿泊施設)は延べ30万5980人に上り、前年同期に比べて51%増えた。


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2017年07月27日木曜日


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