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<みやぎ総文祭2017>郷土芸能 復興伝える鹿子躍 太鼓のリズムで勇壮に舞う

本番に向けて練習を重ねる愛好会のメンバー

 「文化部のインターハイ」と呼ばれる第41回全国高校総合文化祭(みやぎ総文2017)が31日から5日間、宮城県内10市町を会場に開かれる。全国の高校生延べ2万人が来県し、美術や書道、合唱など23部門で成果を披露し合う。みやぎ総文の本番に向け、練習や開催準備に励む県内の高校生を紹介する。

◎参加校紹介(7)志津川高

 腰太鼓を打ち鳴らしながら大地を踏み、体を大きく揺らす。鹿頭(ししがしら)を着けた8人が変化に富んだ太鼓のリズムに合わせて勇壮に舞う。
 志津川高の郷土芸能愛好会は、東日本大震災で被災した南三陸町戸倉に江戸時代から伝わる「行山流水戸辺鹿子躍(ししおどり)」を伝承する。2014年に発足し、15年には県高等学校郷土芸能大会で最優秀賞に選ばれた。
 愛好会のメンバーは全員戸倉地区の出身だ。輪になったり、列になったりする隊列は複雑。小学生から踊ってきたメンバーだからこそ呼吸を合わせられる。
 主要メンバーの3年生は震災時、戸倉小の5年生だった。小学校近くの高台に駆け上がり、校舎が津波にのまれるのを目の当たりにした。6年生のために鹿子躍を披露するはずだった卒業式は延期になった。
 地域の保存会が鹿子躍の太鼓や衣装をがれきの中から見つけ出し、復興のシンボルとして国内外で踊ってきた。高校を卒業すれば、多くの子どもたちは町を出る。このメンバーで踊れるのも残り少ない。
 愛好会会長の3年菅原遥人さん(17)は「町に人が来てくれるように精いっぱい踊る。震災を風化させないため伝統を引き継いでいきたい」と話した。

<郷土芸能>祭りばやし・神楽などの「伝統芸能」と伝承曲・創作曲を含む「和太鼓」の2部門に57団体が挑む。8月2〜4日、名取市文化会館で開催し、県内からは西山学院、明成、仙台育英が出場。交流企画として被災地から志津川と宮城農が参加する。


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2017年07月12日水曜日


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