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アイヌ刻印の皿出土 青森・南部の国史跡で本州初 共に居住の可能性高まる

聖寿寺館跡から出土したアイヌのシロシが入った染付皿

 青森県南部町教委は25日、中世の南部氏の居城だった国史跡聖寿寺館跡(しょうじゅじたてあと)から、アイヌ民族の「シロシ」と呼ばれる刻印が入った染付皿(そめつけざら)が見つかったと発表した。本州からは初の出土で、町教委は「南部氏の居城に、アイヌも居住していた可能性が高まった」と説明する。
 見つかったのは15世紀後半〜16世紀初めに流通していた中国産の染付皿の一部。掘立柱建物跡の東端から出土した。底に5センチと4.3センチの直線が交わったバツ印が施されており、刻印は金属で引っかいて付けられたとみられる。
 聖寿寺館跡では過去の調査で、アイヌのものとみられる骨角器やガラス玉が出土していた。今回の発見について、アイヌを研究する弘前大の関根達人教授は「アイヌがいたことは分かっていたが、中世の城館で和人(アイヌ以外の日本人)と共に住んでいたことが意義深い」と言う。
 本州のアイヌの実態は不明な点も多く、史跡聖寿寺館跡調査整備委員会の三浦圭介委員長は「アイヌの歴史を研究する上で非常に大きな発見」と指摘。関根教授は「本州のアイヌは影が薄かったが、生きていた証拠があった」と話した。
 出土した皿は28日から同町小向の史跡聖寿寺館跡案内所で公開される。


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2017年07月27日木曜日


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