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<にゃんとワンポイント>人間との違い理解を

人間と犬。体の仕組みの違いを知ることが、良好な関係を築く第一歩だ=仙台市泉区、東北動物看護学院

◎犬の体の構造

 動物病院に来る飼い主さんの多くが犯している最大の「罪」は、犬と人間が同じ生き物だと勘違いしていることです。「うちの犬にはキャベツや肉や米を煮込んで手作りごはんを与えているんです」という飼い主さんは殊の外多くいます。
 待ってください。犬と人間では体の構造が大きく異なります。特に腸の構造を比べると、犬はとても短く、かなり肉食に近い雑食です。実際、「犬は肉食動物」という考えから、最近は穀物フリーのフードを作るメーカーも出てきたほどです。これに対し、人間の腸は比較的長く、ほとんど植物性のものを主食とする雑食といえます。
 人間はチンパンジーと遺伝子が約99%同じだから、果実食(果物が主食でプラス緑の葉っぱを少量食べる)動物だという学者もいるほどです。私は飼い主さんに「ウサギは草食なので肉を食べれば著しく健康を害します。犬はほぼ肉食なので草を食べれば体を壊します」と説明します。
 最近、腸内細菌が体の免疫の80%前後を作っていると医学的にいわれています。それぞれの食性に合った食事が、病気の予防に最も有効であることは疑う余地がありません。ですから、手作りごはんを作るのであれば、犬の食性を十分理解し、人間とは食べるものが大きく異なることを学んでから作ってください。
 もう一つの大きな違いは、犬は全身毛に覆われ、ほとんど汗がかけない動物であるのに対し、人間はほぼ全身に毛が無く、しかも全身から汗を出す動物だということです。地球上の哺乳動物で最も暑さに強い動物が人間であり、非常に暑さに弱い動物が犬です。この二つの異なる動物が同じ空間で生活しているのです。人間ではなく犬に合わせた生活を心掛けてあげることが大切ですね。
(川村動物クリニック院長 川村康浩)


2017年07月28日金曜日


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