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<杜の都のチャレン人>異国の価値観を表現

開店前に、店頭カウンターでジェイムズさん(左)と準備をする夏海さん=仙台市青葉区国分町1丁目

◎英国のカフェ文化の魅力を紹介する シュースミス猪苗代夏海さん(27)

 すりおろしたニンジンがたっぷりの生地にチーズのクリームやピーカンナッツを載せたキャロットケーキ、爽やかな甘みが口いっぱいに広がるズッキーニとレモンとピスタチオのケーキ。店頭カウンターに、思わずカメラを向けたくなるようなかわいらしい英国のローカルスイーツが並ぶ。
 「キャロットケーキに合うのは、アールグレイかな。カフェラテやオーガニックココアにはハートやリーフのアートができます。カフェインレスの紅茶もありますよ」。ドリンク選びに迷う来店客にさりげなくアドバイスする。
 ランカシャー州出身の夫ジェイムズさん(28)と昨年9月、晩翠通(仙台市青葉区)を見下ろすビル3階に英国アンティークの家具を集めてブリティッシュカフェ「ノースフィールズ」を開いた。
 注文の際に自分の名前も聞かれ、出来上がると名前で呼んでくれる。何度か通ううちに名前を覚えてくれる。「スタッフとお客さんとの距離が近い、イギリスにあるような小さくてもあったかい雰囲気のカフェにしたい」。店名は、2人が3年前に出会ったロンドン西部にある地名から名付けた。
 海外で暮らしてみたいという思いから短大卒業後、資金をため2013年夏に渡英。2年間ロンドンの保育施設で働いた。出勤前、毎日のようにカフェに通った。ロンドンにはアジア系やアフリカ系など多くの移民が生活していた。「仙台に外国人がいると目立ってしまう。でもロンドンでは、日本人の私も街の日常に溶け込むことができ、とても楽に過ごせた」
 ノースフィールズではオープン1周年を前に、7月からスコーン作りのワークショップを始めた。英国で買い付けてきたビンテージアクセサリーの展示販売会や、紅茶を片手に楽しむ英会話教室も検討中。「私がイギリスで触れた新しい価値観を、ここで表現していけたら」とほほ笑む。 (智)

<シュースミスいなわしろ・なつみ>89年新潟市生まれ。洗足学園短大(川崎市)幼児教育保育科卒。卒業後、幼少期から高校時代まで過ごした仙台市に戻り、市内の老舗カフェに約3年間勤務。飲食業のノウハウを学ぶ。若林区在住。


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2017年07月29日土曜日


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