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<災害住宅と地域>合意より納得が必要 行政、助言する姿勢が不可欠

本間照雄特任教授

 東日本大震災後の被災者の移住に伴う新たなコミュニティーづくりを支援する補助金が逆に交流を分断し、反目し合う原因になってしまっては元も子もない。補助金が、うまく機能するにはどうしたらいいのか。東北学院大地域共生推進機構の本間照雄特任教授(福祉社会学)に聞いた。

 地域の自治力を前提とした補助事業が多く、コーディネートする人材や機能が重要になるが、圧倒的に不足している現状がある。
 被災してさまざまな地域から移住してきた人たちと地域で長年暮らしてきた人たちとでは意識や世代の差があり、活動の蓄積がある既存町内会とは少なからず摩擦も起き得る。
 必要なのは合意より納得。行政はハード事業と同じ感覚で金を出すだけでなく、どういう人がコミュニティーづくりを担うのかをよく理解し、助言する姿勢が不可欠だ。
 熊本地震の被災地でも、コミュニティー形成を支援しようとした外部団体が住民に十分な説明をしないまま事業を進め、反発された例がある。
 コミュニティーは本来、生活と一体だ。被災沿岸部では何十年と続いた濃密な人間関係があり、移住先での再生には時間がかかる。焦ってはいけない。
 高齢化率が高い災害住宅を孤立させない運用も重要だ。将来的に周辺地域と連携しなければ維持できない。入居者の催しにも、近隣住民の参加を呼び掛け、誘導するような細かな配慮が大切になる。


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2017年07月31日月曜日


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