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<宮城県・南三陸町>古里で手を合わせる場所を 住民寄付の慰霊碑完成

犠牲者を鎮魂し、落成した観音像に手を合わせる遺族ら

 東日本大震災で被災した宮城県南三陸町戸倉の西戸地区で30日、震災の犠牲者を追悼する慰霊碑が完成した。震災後、人口が2割に減った古里で手を合わせてもらう場所を作ろうと住民の寄付で建立した。
 被災した西戸生活センターの跡地約1500平方メートルを「西戸地区復興祈念公園」と名付け、植栽を施した。「大地が揺れたらより高いところへ逃げること」と刻まれた教訓碑、犠牲者氏名碑、観音菩薩(ぼさつ)像を建立した。
 落成式には遺族や住民約100人が出席。仙台市宮城野区の県職員須藤昭弘さん(57)は父仁一さん=当時(78)=を亡くし、母順子さん=同(73)=が行方不明になった。遺族代表あいさつで須藤さんは「地域の子どもから大人まで集まった思い出深い場所に慰霊の場を造っていただき感謝したい」と述べた。
 海から約1キロ離れた西戸地区には約260人が暮らしていた。震災の津波で49人が死亡、行方不明になり、9割の家屋が全壊。現在同地区で暮らすのは約50人となった。
 住民は七回忌を終え、住宅再建も進んだことから慰霊碑の建立を企画した。発起人の阿部寿男さん(76)は「遠い所に移り住んだ住民も多い。古里を訪れた際に立ち寄ってもらい、交流の場になればうれしい」と話した。


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2017年07月31日月曜日


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