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<空き家活用>住民主導で 優良物件確保し移住者呼び込め

空き家の状態を見て回る協議会のメンバー

 過疎化が著しい宮城県栗原市花山地区で、再利用可能な空き家を調べて所有者に賃貸や売却を促す民間主導の取り組みが進んでいる。集落内の優良物件を増やし、田舎暮らしに憧れつつも移住先を決め切れずにいる人たちを呼び込むのが狙い。市によると、住民主導の空き家対策は県内でも珍しいという。

 事業を進めているのは、地元有志らで組織するまちづくり団体「花山地区『小さな拠点づくり』推進協議会」。5月から月2〜4回、地区の空き家を回り、建物の基礎や柱、屋根の腐食をチェックしたり、草刈りなど手入れの状況を確認したりしている。
 物件は(1)即時居住可能(2)修繕すれば居住可能(3)居住不可−の3段階に仕分け。所有者不明の物件は、近所の人に聞き取るなど情報収集して特定を目指す。現時点で65軒の調査を終え、うち36軒が再利用可能と判別できた。
 今後は所有者と連絡が取れ次第、賃貸や売却への意思を確認。「手続きがおっくうで売却に踏み切れない」というケースが少なくない中、粘り強く交渉し、市のホームページで公開している「空き家バンク」に登録してもらう計画だ。
 7月下旬の調査では、協議会の3人が物件を見て回った。「柱が太くて面積が広い。若者向けのシェアハウスになりそう」「外装が非常にきれい。きっと買い手が付く」などと話し合いながら、各物件の情報をノートにメモしていった。
 市によると、花山地区の人口は3月末現在で1085人。高齢化に伴い空き家が増えており、協議会は年度内にも地区全域を回り、空き家のデータベースを完成させる予定。
 佐々木徳吉事務局長は「東京などで開く移住フェアで花山に興味を持ってくれる人がいても物件を紹介できず、歯がゆい思いをしてきた。住まいの選択肢を豊富にする今回の取り組みを通じ、少しでも人口が増えてほしい」と話した。


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2017年08月03日木曜日


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