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パワハラか消防士自殺 遺族、組合を提訴

 宮城県塩釜市の塩釜地区消防事務組合(管理者・佐藤昭市長)に消防士として勤務していた同市の児玉淳さん=当時(23)=が自殺したのは、上司のパワハラが原因だとして、児玉さんの両親が3日、同組合に9000万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。
 訴えによると、児玉さんは2010年4月に採用され、12年4月に宮城県利府町の利府消防署に配属された。消火活動のほか、防火管理調査や火災の予防啓発活動、統計事務を担当していた。
 13年7月にうつ病の診断を受けて休職し、3カ月後に自宅で首をつり自殺した。自宅にはパワハラの実態を告白したビデオと、両親に向けて「組合を訴えてほしい」と記した遺書が残されていた。
 地方公務員災害補償基金県支部は、上司のパワハラと過重労働による精神的負担でうつ病を発症したことが自殺の原因になったと判断し、16年10月に公務災害と認定した。
 認定には、上司3人から13年4月以降、勤務態度について理不尽な注意を繰り返され、難易度の高い事務作業を命じられたり、深夜に机を蹴られて罵倒されたりした事実が盛り込まれた。児玉さんは当時の署長らに被害を直訴し、異動を願い出たが認められなかったという。
 両親は仙台市内で記者会見し、「組合が職場環境の改善にきちんと取り組んでいれば息子は死なずに済んだ」と主張。「公務災害認定後も組合から謝罪はない。命を守らなければならない人間が命の重さを分かっていない」と訴えた。
 同組合の担当者は「パワハラの有無について事実確認を進めている。それ以外は訴状が届いていないので分からない」と話した。


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2017年08月04日金曜日


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