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<にゃんとワンポイント>増殖抑制へ最良の策

公園でいつも決まった時間に市民から餌をもらう「野良」と思われる猫

◎野良猫の地域猫化

 地域猫と野良猫。この違いをご存じですか? 猫ブームもあり、関心を寄せる方も多いと思います。
 野良猫とは、飼い主のいない猫をいいます。最近野良猫が増えて困っているという話をよく聞きますが、増える際の典型的な例を一つ紹介します。避妊・去勢をしていない猫を放し飼いするケースです。
 屋内外を行き来できる猫は、自由に生殖活動を行います。雌の場合望まれない命を容易に宿します。産み落とされた子の多くは捨てられ野良化します。この子たちは当然避妊・去勢していません。交配・出産は繰り返され、際限なく増殖していく−というわけです。
 野良猫を増加させる原因が、飼い主のモラル欠如や知識不足にあることがよく分かるかと思います。
 仙台市は2006年、「市動物愛護行政の基本指針」を策定しました。行政、ボランティア、動物病院が三位一体となり、動物愛護施策を推進するためです。
 この中で、「飼い主のいない猫」について、捕獲、避妊・去勢手術を施し、元の場所に放して「地域猫」とし、住民とともに管理していくと定めています。
 地域猫活動の目的は、「野良猫の減少」と「地域社会における猫と人間の共生」です。しかし、活動に対する市民の認知度はいまだ低いのが現状です。地域猫化による管理は野良猫を減らす上で最良の策といえます。活動の普及により排せつ、繁殖、餌やりなどの問題が改善していくはずです。
 地域猫にとっても、活動を通じて新たな飼い主を得て、飼い猫として幸せな生涯を全うするという新たな選択肢が生まれるのです。
 誰からも祝福されない猫をこれ以上増やさないためにも、活動への理解が深まることを願っています。(専門学校講師・獣医師 成沢千香)


2017年08月04日金曜日


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