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伝統行事の再開、海辺の暮らし…被災漁村の12年見つめる 仙台で記録映画上映会

「願いと揺らぎ」の一場面
我妻和樹監督

 東日本大震災で甚大な津波被害を受けた宮城県南三陸町の波伝谷(はでんや)地区を被災前から追い続ける同県白石市の映画監督我妻和樹さん(32)の作品上映会「波伝谷サーガ ある営みの記録」が19日、仙台市青葉区のせんだいメディアテークで開かれる。12年間の記録映画3本を紹介し、映画に登場する地元住民との対話も交えながら、土地に根差し、地域とともに生きる意味を考える。
 最新作の「願いと揺らぎ」(145分)は震災翌年、伝統行事が再開されるまでの道程を追い、被災で生じた心のすれ違いや復興への課題を浮き彫りにする。上映後、波伝谷地区の住民ら4人に、地域で暮らし続ける気持ちや記録映画への思いなどを聞く。
 10月に山形市である世界有数の「山形国際ドキュメンタリー映画祭」インターナショナル・コンペティション部門で、1146本の中から上映15作品に選ばれた。
 「波伝谷に生きる人びと」(14年、135分)は、約80戸が暮らした震災前の漁村の日常を生き生きと描き出す。「春祈祷(きとう) 南三陸町波伝谷の行事」(07年、53分)は、我妻さんが東北学院大在学中に研究室の民俗調査の一環で、地区の伝統行事を記録した。
 我妻さんは「震災から6年が過ぎ、被災者はどう暮らしや記憶をつないでいくか。被災地と呼ばれる前から現在までの映像や生の声を通し、本当の意味での復興を考えたい」と話す。
 19日午前10時半から、「波伝谷−」「春祈祷」「願い−」の順で上映する。入場料は作品ごとに違い、3回通し券は2500円。高校生以下は無料。18日まで事前予約もできる。連絡先は我妻さん070(2037)1552。電子メールpeacetree_products@yahoo.co.jp


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2017年08月10日木曜日


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