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<水のある風景>義経伝説「痕跡」残る

澄んだ水面の上に架かるめがね橋
宵闇に浮かび上がるめがね橋。ライトアップは16日までの午後7時〜9時半

◎2017夏・涼(6)葉山めがね橋(岩手・住田)

 夏の夜空に白亜のアーチが浮かび上がった。澄んだ水面(みなも)は光を反射し、緑色に染まって揺れた。
 岩手県住田町を流れる気仙川に架かる「葉山(はやま)めがね橋」は1931年、農業用水を引くために造られた。山の湧き水を対岸に渡し、下流域の田んぼ約22ヘクタールを潤す。
 住田町観光協会の美濃はるかさん(34)によると、めがね橋にはもう一つの顔があるらしい。「橋周辺は源義経が兄頼朝の追い打ちをかわし、北へと逃げる途中に通ったルート。一行が川や急勾配の崖を進んだ時の痕跡が見て取れます」
 橋のたもとには、崖を登ろうとして義経がつかんだ「判官手掛けの松」が根を張る。橋下の岩場に目を向けると、川を渡ろうとした弁慶が踏ん張って刻まれた「弁慶の足跡」があった。
 真偽のほどはともかく、町は義経の北行伝説に関連付けて橋の魅力をアピールしたい考え。夏場のライトアップは2012年に始めた。
 だが、「渓流釣りのスポットとしては人気ですが、観光地としてはほとんど知られていません」と美濃さん。義経が峠越えの英気を養ったかもしれない川辺で憩い、涼と歴史ロマンに浸ってみてはいかが?


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2017年08月15日火曜日


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