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ぶるぶる、シトシト…東北の夏どこへ 気象台「典型的なやませ」農作物への影響心配

真夏の日差しは雨雲に遮られ、肌寒く霧雨が降る仙台市中心部。日傘ではなく、雨傘の花が咲く=14日午前10時20分ごろ、仙台市青葉区のJR仙台駅西口
東北の主な地点の平均気温と日照時間

 「暑い夏」はどこへ−。東北地方は8月に入り、太平洋側で雨や曇りの天候が続き、気温が低く、日照時間の少ない肌寒い夏になっている。「やませ」と呼ばれる冷たく湿った風の影響で、8月上旬の平均気温は太平洋側で平年を1.4度下回った。この時期の平均気温が平年より低いのは2009年以来。今後しばらくは低温と日照不足が続く見通しで、仙台管区気象台は注意を呼び掛けている。

 管区気象台は2日、東北地方が「梅雨明けしたとみられる」と発表した。いよいよ夏空の到来かと思われたが、太平洋側では3日以降も晴れ間がほとんどなく、曇りや雨の日が続く。
 4〜13日の合計降水量は、岩手県大槌町で平年の5.9倍に達するなど各地で平年値を上回る。平均湿度は仙台で84〜97%など各地とも高い状態で、「本当に梅雨明けしたの?」と疑いたくなる気象状況だ。
 管区気象台によると、原因はオホーツク海高気圧。梅雨明け後、千島列島付近に停滞していて、高気圧からの冷たく湿った東寄りの風が東北地方に流れ込み、暑い夏を遠ざけているという。担当者は「典型的なやませの状態」と解説する。
 心配されるのは低温と日照不足。13日までの10日間の平均気温は、三沢で平年より3.7度も低い18.9度、宮古で2.8度低い19.7度だった。仙台は8月になって最高気温が30度を超えた日がなく、11日は20.5度と7.7度も下回った。
 10日間の合計日照時間は釜石で2.5時間と平年の5%にとどまった。白石は2.8時間(平年の6%)、気仙沼は3.6時間(7%)、仙台は5.6時間(11%)で、平年の2割に満たない地点が少なくない。
 今後も1週間は気圧の谷などの影響で雨や曇りとなる見通し。週の前半は気温がかなり低くなる所がある。1カ月予報によると、低温と日照不足の状態は当面続き、8月最終週ごろに少し回復するとみられる。
 8月上旬の平均気温が平年を5.9度も下回り、コメ不足に陥った1993年の冷夏ほどではないが、長引く低温と日照不足で農作物への影響が懸念される。
 気象庁は東北の太平洋側に低温注意報を発表し、農作物などの管理に注意するよう呼び掛ける。


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2017年08月15日火曜日


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