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被災地でお年寄り「数独」に熱中 仮設での教室人気呼ぶ 全国初認定試験も

和気あいあいとした雰囲気の中、川上さん(右端)が指導する「数独」教室

 東日本大震災で被災した岩手県大槌町のお年寄りの間で、数字パズル「数独」がブームになっている。東京のNPO法人が仮設住宅の集会所などで定期開催する無料教室が火付け役だ。一般社団法人日本数独協会も触発され、9月に大槌で初の技能認定試験を実施する。

 「数独」ブームの仕掛け人は、町内で2013年から高齢者支援に取り組む「ソーシャルハーツ」代表理事の川上誠さん(63)だ。
 縦横9列の升目に、1から9までの数字を列ごとに重複しないよう埋めていくのがルール。知的好奇心を刺激することが認知症予防につながると考え、お年寄りの生涯学習や生きがいづくりにうってつけだと導入した。
 孤立しがちな高齢男性の関心も高く、教室は気軽に顔を出せる交流の場として定着した。16年度は延べ約1100人が教室に通うようになった。
 常連の伊藤正和さん(62)は「頭を使っている感覚があり、面白い」と笑顔。沢舘静さん(78)は「正解したときの達成感が心地よい。みんなと答え合わせするのも楽しい」と語る。
 川上さんが「高齢者にとって適度な難しさの問題集がほしい」と協会関係者に相談したことがきっかけで、今年4月には問題集「じぃじとばぁば ようこそ数独!」が発売された。
 「自分の実力を試したい」と言う高齢者の要望を受け入れ、協会は技能認定制度を創設。縁の深い大槌を初回の会場に選んだ。
 川上さんは「認定試験に挑戦すれば、会場で仲間が大勢いることを実感できるはず。今後も数独を通じて大槌の人と人とをつなぐ役割を果たしたい」と話す。
 試験は町中央公民館で9月9日午前11時から。40分で4問に挑戦し、正解数などに応じて7〜11級に認定される。申し込み方法は、協会のウェブサイトで告知している。


2017年08月16日水曜日


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